今回レビューする「Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)」は、他の充電器と比べてちょっと次元が違います。ざっくり特徴をまとめると、
このように機能満載です。高い充電性能はもちろん、「充電器もここまできたのか」と感心するほどの機能性が魅力です。
これまでたくさんの充電器をレビューしてきましたが、本製品の充電性能と機能性の高さはトップクラス。これらがコンパクトなサイズに収まっており、携帯性も抜群です。100Wを超える高出力な充電器をお探しの方はチェック必須です。
製品の仕様

| 製品名 | Anker Prime Charger (160W, 3 Ports) |
|---|---|
| ポート構成 | USB-C x 3 |
| 入力 | 100-240V~, 2A, 50 / 60Hz |
| USB-C1/C2出力 | 最大140W(Anker Protocol対応製品は最大150W) |
| USB合計出力 | 最大160W |
| その他の機能 | 充電/温度状況などを確認できるディスプレイ PowerIQ 5.0による最適な出力配分 アプリ連携で出力配分のカスタム 温度管理システム「ActiveShield 4.0」 過電圧保護や過充電/過放電保護などの安全機能 |
| サイズ | 約65 x 52 x 35 mm |
| 重量 | 約210 g |
| カラー | シルバー(A2687N41) |
| パッケージ内容 | Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)、取扱説明書 |
| メーカー保証 | 24か月 + 6か月(Anker会員登録後) |
| 価格(税込) | 16,990円 |
単ポートで最大140W(Anker Protocol対応製品は最大150W)、合計で最大160Wに対応する充電性能を踏まえると、主にノートPCといった大型デバイス向けの充電器といえます。スマホやタブレットの充電がメインの方にはオーバースペックとなる点には注意してください。
なお、USB-Cケーブルはパッケージ内容に含まれていません。

充電性能をフルに活かすには、100W以上に対応するUSB-Cケーブルが必要です(充電デバイス側の仕様も要確認)。お持ちでなければ用意しておきましょう。
製品の外観とサイズ



側面にはごく浅いカーブ状の凹みがあり、陰影で立体感が感じられるデザインとなっています。一般的な充電器とは一線を画すデザインです。


ディスプレイを正面にしたとき、充電ケーブルは下方向または上方向に伸びるかたちになります。充電ケーブルが正面に出ないため、家具の裏など狭い場所でも使いやすい設計です。






操作方法を説明するカードが同梱されていたので載せておきます。アプリ連携や充電モードについては後ほどご紹介します。





後発モデルということもあり、従来モデルの「Anker Charger (140W, 4 Ports)」よりもコンパクトになっています。先日レビューした「Anker Charger (100W, 3 Ports)」とほぼ同じサイズ感です。

「ちっさ!」と声が出るほどのコンパクトさ
Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)を開封したとき、思わず「ちっさ!」と声が出ました。本体サイズは約65 x 52 x 35 mm、160W・3ポート構成でこのコンパクトさを実現しているのは驚きです。

本製品には、Ankerが「GaN(窒化ガリウム)を独自に進化させ、エネルギー変換効率を向上」「発熱を抑えながらより小型化を実現」とうたう「GaNPrime 2.0」技術が使われています。

高出力ながらこのコンパクトさを実現できるのは、間違いなくGaNPrime 2.0のおかげなのでしょう。近年は充電器の小型化が進んでいますが、次の段階に進んだ印象です。

重量も約210gと軽く、持ち運び用途にも最適です。ノートPC用に大きくて重い充電器を持ち運んでいる方なら、Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)で省スペース化・軽量化できるはずです。
トップクラスの充電性能
Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)は、単ポートで最大140W、合計で最大160Wの出力に対応します。この充電性能は、コンセントに直挿しするウォールチャージャーとしてはトップクラスです。

私がよく持ち運ぶ14インチMacBook Proなら、100W近い出力で充電可能です。合計で160W出力に対応するため、さらにスマホやタブレットを同時充電できる余裕もあります。16インチMacBook ProなどUSB PD 3.1による充電に対応するノートPCなら、最大140Wで充電できます。
また、「Anker Protocol」に対応する一部のAnker製品は、出力が最大150Wまで引き上げられます。

Anker Protocol対応製品の「Anker Prime Power Bank (26250mAh, 300W)」を充電してみると、確かに140Wを超える出力で充電できていました。

Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)を使えば、モバイルバッテリーの残量が少なくても、短時間で充電可能です。USB PD 3.1対応モバイルバッテリーの充電用途でも大活躍です。
アプリ連携で出力配分をカスタム
Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)は、「Anker」アプリと連携することで出力状況や充電ケーブルの情報などを確認できます。


出力状況は充電器本体のディスプレイでも確認できますが、アプリ上ではさらに詳細を把握できます。きちんと急速充電できているか、適切な充電ケーブルを使用しているかが一目瞭然です。
そして注目したい目玉機能が「充電モード」です。USB-Cポートごとに最大出力を設定したり、USB-C1ポートへ優先的に出力を割り振ったりできます。


大きく「自動配分モード」「固定配分モード」「カスタムモード」の3つがあり、「固定配分モード」は「C1ポート優先モード」「デュアルPCモード」の2種類が用意されています。


「カスタムモード」はUSB-Cポートごとに最大出力を設定できます。カスタムモードの中に複数のモードを作成することも可能です。USB-Cポートごとに使用する急速充電規格を設定することもできます。

充電モードの切り替えは、アプリからだけでなく充電器本体からも可能です。その都度アプリを立ち上げる必要はありません。
「ここまでの機能は必要ある?」ということですが、
- 所有するデバイスに応じて最適な配分を設定
- 出力配分が偏らないように均等に設定
- バッテリー劣化を軽減するために出力を低めに設定
など、活用方法はさまざまです。充電器は出力配分が固定されているものがほとんど。変動するタイプでも2〜3パターンほどしかありません。細かく設定できるAnker Prime Charger (160W, 3 Ports)なら、より使用状況に応じた出力配分を柔軟に設定することができます。
アプリではその他の細かな設定も用意されています。

購入時の言語は「英語」に設定されていますが、ここで「日本語」に変更できます。ディスプレイの明るさやタイムアウト時間なども設定、ファームウェアの更新も行えます。
レビューまとめ
Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)の価格は税込16,990円。手を出しにくい高級充電器ですが、実際に使ってみると、その価格にも納得です。
なぜなら、このサイズの充電器でこれほどの高出力と機能性を実現するものは他にないからです。当面、これを超える充電器は出てこないのではないでしょうか。
特に出力配分のカスタマイズ機能はユニークで、充電したいデバイスや台数に応じて出力配分を設定できるのは非常に便利です。携帯性に優れることもあり、一軍の充電器として大活躍してくれるでしょう。
「ここまでの充電性能、機能は必要ない」という方は多いかもしれませんが、ノートPCやタブレット、スマホなど複数デバイスを所有するガジェット好きには刺さるはず。万人におすすめできる充電器ではありませんが、ヘビーに使うなら買って損はない充電器です。
こちらもチェック!
100Wで十分で価格帯を下げたい人

「160Wも必要ない」という方は、「Anker Charger (100W, 3 Ports)」か「Anker Prime Charger (100W, 3 Ports, GaN)」がおすすめです。
Anker Charger (100W, 3 Ports)は、Anker Prime Charger (160W, 3 Ports)と同時期に発売されたAnkerの新作充電器です。アプリ連携はできませんが、ディスプレイ付きで出力状況などを確認できます。
Anker Prime Charger (100W, 3 Ports, GaN)はディスプレイはありませんが、100W・複数ポート搭載充電器としてはトップクラスのコンパクトさが強みです。
単ポートで十分な人

「単ポートで十分だ」という方は、「Anker Nano Charger (100W)」か「Anker 317 Charger (100W)」をチェックしてみるといいでしょう。
Anker Nano Charger (100W)のサイズは約60 x 41 x 29mm、重量は約120 gと100Wクラスではトップクラスのコンパクトさと軽さです。持ち運びが多い方におすすめです。
Anker 317 Charger (100W)はややサイズ・重量が大きくなりますが、100Wクラスでは価格が安くお手頃な充電器です。持ち運びせずに自宅や職場など固定場所で使うならこっちです。
据え置きで使いたい人

デスクや家具に置いて据え置きで使いたいなら、「Anker Prime Charger (250W, 6 Ports, GaN)」がおすすめです。単ポート最大140W、合計250W出力に対応し、充電性能としてはAnker Prime Charger (160W, 3 Ports)を上回ります。