今回の記事では、「Apple Watchはいらない?買って後悔するパターンは?」について、私の経験をもとにご紹介します。
私がApple Watchを使い始めたのは、Series 3が発売された2017年のこと。現在はApple Watch Ultra 3を使っており、買い替えながらかれこれ8年ほど愛用しています。
気に入っているからこそ使い続けているわけですが、私のようにハマる人が大勢いる一方で「おすすめしにくい人」や「合わない人」が一部いることも事実です。
- Apple Watchが気になるけど、自分に合わなかったらどうしよう。
- 後悔しやすいポイントやデメリットもしっかり知っておきたい。
本記事はこのような方に参考にしていただける内容となっています。Apple Watchの購入を検討されている方は、後悔しないためにもぜひチェックしてみてください。
後悔してしまうパターンとは?
「買ってよかった」と感じる人が多い一方で、「自分には必要なかった」と後悔する人もいます。まずは、Apple Watchを買って後悔してしまう「ありがちなパターン」についてまとめました。
1. メインのスマホがiPhoneでない
大前提として、Apple Watchを使うにはiPhoneが必要です。そしてiPhoneを「メインスマホ」として使っている人でないと、Apple Watchの便利さを最大限に引き出せません。
「メインスマホはAndroidで、iPhoneはサブ機として使っている」という方だと、Apple Watchを買って後悔する可能性が大です。

「将来的にiPhoneからAndroidスマホに乗り換えるかも……」というパターンも注意ですね。Apple WatchはiPhoneとセットで使うもの。iPhoneがないとセットアップすらできません。
Androidスマホをメインでお使いの場合は、Apple Watch以外のスマートウォッチをチェックしてみてください。FitbitやGarmin、Google Pixel Watch、Xiaomi、Huaweiなど、便利で高機能なスマートウォッチはたくさんあります。
2. 「腕時計」の感覚で買ってしまう
デザイン性やファッション性、ブランド、希少性、機能性など、腕時計に求めるものは人それぞれ。身だしなみの一環としてとりあえず、という方もいるかもしれません。
しかし、Apple Watchは一般的な腕時計とは異なり、スマホに近いデバイスです。時刻確認やファッションアイテムとしての役割を期待して購入すると、毎日の充電や通知管理などスマホ的な運用が必要になり、戸惑うかもしれません。
3. 毎日の充電が面倒に感じる
スマホのようにバッテリーで動作するApple Watchは、基本的に毎日の充電が欠かせません。

バッテリー駆動時間はApple Watch Series 11で最大24時間、Ultra 3で最大42時間となっています(公称値)。世代のアップデートを重ねる度に長くなってきているものの、1〜2日ごとの充電が面倒に感じる人もいるはずです。
4. 個性を出しにくい
「個性を出しにくい」という点は、紛れもないApple Watchのデメリットです。Apple Watchユーザーさんを見つけることがよくありますが、そのデザインからひと目でApple Watchだと分かります。
文字盤のカスタマイズやバンド交換、ケースの装着である程度見た目を変えられるものの、「他人と被るのは嫌だ」という方はApple Watchは向いていないかもしれません。
5. 通知のコントロールが必須に
Apple Watchには「届いた通知に確実に気付ける」という大きなメリットがあります。手首に密着している状態ですので、その状態で振動すれば確実に気付けます。
しかし、同時にしっかりと通知をコントロールしておかないと、大量の通知に振り回されてしまうかもしれません。
オフの日に仕事関連の通知は見たくないですし、逆に仕事中にSNSの通知を見てしまうと仕事が進みません。Apple Watchを活用する上では、通知のコントロールは必須になります。
6. なくて困る機能は限られる
Apple Watchにはたくさんの便利機能が搭載されていますが、それらのほとんどは「あれば便利な機能」で「なくては困る機能」は限られます。
Apple Watchを家に忘れてきても、iPhoneがあれば困ることはありません。「なくても困らないし」という間隔が、やがて不要だと感じる理由になってしまう可能性があります。
もちろん、Apple Watchだからこそできることはたくさんあります。心拍数や血中酸素濃度、心電図の測定はまさにそれです。こういった「ならではの機能」に魅力を感じるかどうかがポイントとなります。
私が使い続ける理由
Apple Watchを使い始めて約8年。世代が更新される度に買い替えるほど、私にとっては生活の一部になっています。続いては、その実体験をもとに私がApple Watchを手放せない理由をご紹介していきます。
1. iPhoneを取り出さず通知を確認できる
なんといってもこれでしょう。iPhoneを取り出さずとも、手首で通知と通知内容を確認できるのは非常に便利です。「通知に確実に気付ける」こともポイントです。

Apple Watchに対応するアプリでは、通知の確認だけでなくアクションを起こせるものもあります。
2. 重宝する「iPhoneを探す」機能
コントロールセンターの「iPhoneアイコン」をタップすると、iPhoneから音が鳴り場所を知らせてくれます。

アイコンを長押しすると、音と同時にiPhoneのLEDフラッシュが点滅、暗い環境でも見つけられます。
「iPhoneをどこに置いたっけ?」と探し回ることが多い私にとっては、非常に便利で重宝している機能。Apple Watchを使い続ける決定的な機能ではないものの、このようなちょっとした便利機能も手放せない理由のひとつです。
3. 充実のヘルスケア関連機能
充実のヘルスケア関連機能が、私がApple Watchを使い続ける最大の理由です。Apple Watchを身に付けて生活するだけで、歩数や消費カロリー、心拍数、体温の変化、呼吸数、睡眠トラッキングなど、あらゆるデータが蓄積されていきます。
いつもより心拍数が高い、体温が高い、呼吸数が多い、眠りの質が悪くなったど、Apple Watchを着けていると身体の変化にいち早く気付くことができます。
実際、Apple Watchの「睡眠時無呼吸の通知」をきっかけにダイエットを開始。生活習慣・運動習慣を見直して体重を減らすことができました。きっかけになっただけでなく、日々の消費カロリーやワークアウト時間の記録を見てモチベーションを保てたのもApple Watchのおかげです。
ヘルスケアやワークアウト関連の機能に興味があるなら、きっとApple Watchが気に入るはずです。買って後悔することはないでしょう。
4. 便利な非接触型決済
Apple Watchがあれば、駅の改札を通るのもコンビニでの買い物も手首をかざすだけでOK。

定番の交通系ICカードの他に、クレカのタッチ決済、PayPayなどのコード決済など、多くの決済サービスがApple Watchに対応します。
- 交通系ICカード
- Suica/PASMO/ICOCA
- 電子マネー
- iD/QUICPay/WAON/nanaco
- タッチ決済(ブランド)
- Visa/Mastercard/JCB/American Express
- コード決済
- PayPay/楽天ペイ/au Pay
- コード決済だが電子マネー/タッチ決済で対応
- d払い(d払いタッチ)/LINE Pay(iD)
私がよく利用するのは、タッチ決済と楽天ペイですね。最近では現金どころかカードを持ち運ぶことも少なくなりました。iPhoneだけでも十分便利ですが、さらに身軽に持ち運べるApple Watchがあると、その便利度が一段とアップします。
5. 転倒検出、衝突事故検出、緊急SOS
Apple Watchには、着用者の転倒や衝突事故を検出、着用者が反応できないときに自動的に緊急通報してくれる機能が搭載されています。
「転倒検出」はApple Watch SEとSeries 4以降、「衝突事故検出」はApple Watch Ultra以降とSeries 8以降が対応します。
1人でいる時間が長い方だと、転倒や持病で倒れてしまったときに通報してくれる人がいません。車やバイクなどでの移動中や登山やキャンプなどのアウトドアでも同様で、アクシデントで気を失ってしまうこともあるでしょう。
あまり想像したくない状況ですが、Apple Watchは、まさにそういうときに救世主となってくれます。正常に動作してくれるのかという話はありますが、助かる確率が上がるという部分では安心感があります。これも私がApple Watchを使い続ける理由のひとつです。
参考に、転倒を検出してから緊急通報されるまでの流れをご紹介しておきます。

「緊急SOS」をスライドすると、「警察(110)」「火災・救急(119)」「海上保安庁(118)」のどこに通報するかを選択できます。
転倒を検出してから1分間、なんの動作や操作が認められない場合は、30秒間のカウントダウン(振動と警告音)の後に自動的に緊急通報(119)されます。その際、緊急通報先に転倒検出した旨と位置情報を知らせる音声メッセージが再生されます。
「ヘルスケア」アプリで「緊急連絡先」を設定している場合は、緊急通報とともに緊急連絡先にも通知されます。
おすすめなのはこんな人
Apple Watchがおすすめなのは、ズバリこんな人です。
Apple製品との連携
Apple Watchは単体での便利さもそうですが、他のApple製品との連携も非常に便利です。
Apple Watchとの連携例
- iPhone再生中の音楽・動画コントロール
- iPhoneとMacのロックを自動解除
- iPhoneのカメラのリモート撮影
- メモやリマインダーの同期
- Apple TV 4Kの操作
iPhone以外にAirPodsやiPad、Mac、Apple TV 4Kなど複数のApple製品を愛用しているなら、間違いなくApple Watchを気に入るはずです。
ヘルスケア・ワークアウト関連機能
ヘルスケア・ワークアウト関連機能は、Apple Watchの大きな強みです。
心拍センサーや皮膚温センサーで日々の体調変化にいち早く気付けますし、睡眠時間や睡眠の質もトラッキングできます。ワークアウトではワークアウト時間や消費カロリー、心肺機能などを記録。取り組んだ結果とそれによる身体の変化が分かります。
すでに運動習慣がある方はもちろん、そうでない方も運動習慣・生活習慣改善のきっかけとなってくれます。
仕事効率化系アプリとの連携
Apple Watchは、カレンダーやタスク管理アプリ、タイムログ系アプリ、ノートアプリといった仕事効率化系アプリと相性抜群です。
Apple Watchですばやく予定やタスクを入力でき、時間になれば確実に通知を届けてくれます。思い浮かんだアイデアを「ボイスメモ」で録音するなど、日常からビジネスまで様々なシーン・使い方で活躍してくれます。
後悔してしまうのはこんな人
逆にApple Watchを買って後悔する可能性があるのはこんな人です。
デザインが好みじゃない
Apple Watchは毎日身に付けるものですから、デザイン性やファッション性を求めるのは当然です。「デザインが好みじゃない」という方は、Apple Watchを選ぶべきではないでしょう。
正直なところ、私はApple Watchのデザインをカッコいいともカッコ悪いとも思っていません。それなりにバンド交換を楽しんではいるのですが、「とにかく便利だから使っている」という感じ。スマホを携帯するのと同じ感覚です。
また、Apple Watchを使う以上、他の人と被ることが多くなります。私はスマホが被っても何も思わないのと同じで気になりませんが、気になる方は後悔する可能性があるでしょう。
ヘルスケア・ワークアウト関連機能に魅力を感じない
ヘルスケア・ワークアウト関連機能は、Apple Watchならではであり目玉の機能です。これに魅力を感じない方は、一般的な腕時計のほうがいいかもしれません。
通知の確認や通話、LINEメッセージの送受信など、ヘルスケア関連以外にも便利な機能もありますが、冷静に考えるとスマホでできることばかりです。Apple Watchだからこそできる「ならではの機能」に魅力を感じるかどうかがポイントです。
iPhone縛りを許容できない
Apple Watchを使い続ける限り、iPhoneに縛られることになります。Androidスマホに乗り換える場合は、スマートウォッチも一緒に乗り換える必要が出てきます。
Apple Watch以外のスマートウォッチの多くは、iPhoneとAndroidスマホに対応します。「iPhoneに縛られたくない」という方は、Apple Watch以外の選択肢を検討してみましょう。
買って後悔するパターンまとめ
今回は「Apple Watchはいらない?買って後悔するパターンは?」をテーマに後悔するありがちなパターン、おすすめな人、おすすめしない人についてまとめました。
購入を後悔するありがちなパターン
- メインのスマホがiPhoneでない
- 「腕時計」の感覚で買ってしまう
- 毎日の充電が面倒に感じる
- 個性を出しにくい
- 通知のコントロールが必須に
- なくて困る機能は限られる
これらのパターンに当てはまる場合は、Apple Watchが向いていないかもしれません。逆に通知をすばやく確実に確認したい、ヘルスケア関連機能に魅力を感じる、Apple製品間の連携を活用したい、といったニーズが明確であれば、Apple Watchを購入して後悔することはないはずです。