Appleは2026年9月25日、iPhone、iPad、Macで使える子ども向けの安全機能を紹介する動画を公開しました。iOS 27、iPadOS 27、macOS 27では、使えるアプリや利用時間、Webサイトへのアクセスを保護者が管理する機能が強化されています。
中心となるのは、子どもの生活に合わせて設定しやすくなった「スクリーンタイム」です。日本でも提供が案内されていますが、地域や言語、端末のモデルによっては一部の機能を利用できない場合があります。
また、新しい仕組みに移行するには、子どもの端末だけでなく、ファミリー共有に含まれる端末のアップデートも必要です。
Apple TVアプリの家族別プロフィールが、iOS 27.2・iPadOS 27.2でiPhone・iPadにも追加されたとMacRumorsが報じています。ただし、両OSは現在ベータ段階で、この機能が正式版に入るかはまだ確定していません。
最初に使わせるアプリを選び、子どもの成長に合わせて追加
子ども向けの保護機能の土台となるのが「お子様用アカウント」です。日本では13歳未満の子どもに作成が必要で、18歳まで利用できます。子どもの年齢に応じた保護機能が自動で有効になるため、大人と同じ状態から制限を一つずつ設定する負担を減らせます。
保護者がApple製デバイスを持っていない場合でも、子どもの端末でお子様用アカウントを作成し、スクリーンタイムを設定できます。
子どもの新しい端末を設定する方法には、保護者のiPhoneやiPadを近づける「クイックスタート」があります。保護者と子どもの端末が両方ともiOS 16またはiPadOS 16以降であれば利用できます。
新しいiPhoneやiPadの初期設定を行う「設定アシスタント」では、保護者が最初に使わせるシステムアプリを選べるようになりました。選び方としては、必須のアプリだけに絞る、推奨されるセットを使う、一つずつ指定する、という方法があります。
まずは必要な機能だけを使わせ、子どもに合うアプリを少しずつ増やしていくという考え方です。ここで選ぶのは端末に備わるシステムアプリであり、App Storeで入手するアプリの年齢制限とは別の設定です。
すでに端末を利用している家族も、アップデート後に子どもごとの短い設定手順に沿って、Webサイトや連絡相手、利用時間などを見直せます。これまでのペアレンタルコントロールの内容を確認し、そのまま引き継ぐことも可能です。
「いつ使えるか」と「どれくらい使えるか」を分けて管理
スクリーンタイムでは、子どもがアプリを使える時間帯と、使える時間の長さを別々に設定し、組み合わせて管理します。
「スクリーンタイムのスケジュール」は、登校前、学校にいる時間、放課後などの時間帯に分け、利用できるアプリの種類を選ぶ機能です。平日と週末で設定を変えたり、短縮授業の日に合わせた独自のスケジュールを作ったりできます。
例えば、学校にいる間はゲームやソーシャルメディアを制限しつつ、ほかのアプリやWebサイトは使える状態にしておくことができます。端末全体を使えなくするよりも、学習に必要な機能を残しやすい設定です。
従来の「休止時間」は、この「スクリーンタイムのスケジュール」に組み込まれました。設定した利用時間帯以外の時間では、ほとんどのアプリと通知が止まります。
一方の「許容時間」は、従来の「アプリ使用時間の制限」にあたる機能です。エンターテインメント、ゲーム、ソーシャルメディアを合わせた1日の利用時間を決め、カテゴリごとに調整できます。新しいカテゴリを追加したり、アプリが属するカテゴリを変更したりすることも可能です。
カテゴリやアプリの単位で時間を制限する機能自体は、iOS 26にもありました。今回のアップデートで変わったのは、複数のカテゴリをまとめた時間配分と、生活時間に合わせたスケジュールを組み合わせやすくなった点です。
ここでいうカテゴリは、アプリの用途による分類を指します。App Storeの年齢区分とは、管理する対象が異なります。
| 設定 | 決めること |
|---|---|
| アプリの年齢区分 | 子どもの年齢に合った内容のアプリを使わせる |
| スクリーンタイムのスケジュール | ゲームやSNSなどを、どの時間帯に使えるか決める |
| 許容時間 | アプリやカテゴリを、1日にどれだけ使えるか決める |
年齢に合ったゲームであっても、授業中は止め、放課後は決めた時間だけ使わせる、といった組み合わせが可能です。
このうち、アプリの年齢区分によるフィルタリングはiPhoneやiPadが対象です。Macでは、個別のアプリやWebサイトを許可・ブロックして管理します。
予定が変わった場合は、スクリーンタイムの画面から、その日のスケジュール変更や利用の一時停止、無制限での利用許可をすぐに行えます。「常に許可」に設定したアプリと連絡先は、ほかのアプリが止まったり、許容時間を使い切ったりしても利用可能です。
初めて開くWebサイトは保護者が承認
Webサイトの閲覧に関して新しく加わったのが、「閲覧のリクエスト」です。
子どもがまだ許可されていないWebサイトを開こうとすると、保護者の承認が必要になります。一度承認したサイトは許可リストに追加されるため、同じサイトを開くたびに承認を求められることはありません。学校のサイトなど、必要なものをあらかじめ許可しておくことも可能です。
対象となるのは、iPhone・iPad・MacのSafariと、その他の対応ブラウザアプリです。保護者は手元の端末の「メッセージ」から承認・拒否できるほか、子どもの端末でスクリーンタイムパスコードを入力して対応することもできます。
「閲覧のリクエスト」は13歳未満、「成人向けウェブサイトを制限」は18歳未満のアカウントで、それぞれ初期状態でオンになります。「成人向けウェブサイトを制限」が内容に応じて閲覧を制限するのに対し、「閲覧のリクエスト」では訪問するサイトそのものを保護者が選べるのが違いです。
アプリの購入やダウンロードには、引き続き「承認と購入のリクエスト」を使います。こちらはアプリの対象年齢にかかわらず、App StoreからのダウンロードやApp内課金など、対象となる購入やダウンロードに承認を求める機能です。
連絡先の管理では、「メッセージ」、FaceTime、電話でやり取りできる相手を指定できます。知らない相手から届いたメッセージは、保護者が承認するまで子どもには表示されません。
こうした承認の仕組みのうち、年齢制限を超えるアプリを例外としてリクエストする機能と、新しい電話番号とのやり取りを保護者が承認する機能は、iOS 26ですでに導入されています。
「コミュニケーションの安全性」、残酷・暴力的な画像や動画も検出対象に
「コミュニケーションの安全性」は、子どもが受け取ったり送ろうとしたりする画像やビデオにセンシティブな内容を検出した際、ぼかしや警告を表示する機能です。日本では、「メッセージ」アプリでこの機能の設定と警告を利用できます。iOS 27では従来のヌード表現に加え、残酷・暴力的な内容にも検出対象が広がりました。
FaceTimeのライブのビデオ通話でヌードを検出して介入する機能自体は、iOS 26から用意されています。一方、残酷・暴力的な内容の検出は、FaceTimeでは録画して送るビデオメッセージが対象で、ライブ通話は対象外です。この追加の検出機能はApple Vision Proでは利用できません。
13歳未満の子どもに関して、保護者がパスコードを入力してセンシティブな内容を確認する際には、スライダーを使って一部分ずつ表示できるようになりました。保護者自身も画像全体を一度に見ることなく、内容を判断できます。
新しいスクリーンタイムへの移行条件
新しいスクリーンタイムをファミリー共有で使うには、グループ内にあるすべての対象端末をバージョン27のOSにそろえる必要があります。保護者と子どものiPhoneだけを更新すればよいわけではなく、ファミリー共有に含まれるMacやApple Watchなどもアップデートの対象となります。
端末の更新に加えて、ファミリー管理者または親/保護者がグループのペアレンタルコントロールをアップデートする操作も必要です。
各OSに対応する機種は次のとおりです。
| OS | 対応機種 |
|---|---|
| iOS 27 | iPhone 11以降、iPhone SE(第2世代・第3世代) |
| iPadOS 27 | iPad Pro 12.9インチ(第4世代)以降、iPad Pro 11インチ(第2世代)以降、iPad Air(第4世代)以降、iPad(第9世代)以降、iPad mini(第6世代)以降 |
| macOS 27 | Appleシリコン搭載Mac |
| watchOS 27 | Apple Watch Series 9以降、Apple Watch Ultra 2以降、Apple Watch SE 3 |
| visionOS 27 | すべてのApple Vision Pro |
Appleは、保護者の端末を更新すると、「設定」の「ファミリー」から、アップデートが必要な端末と、対応していない端末を確認できると案内しています。Macの場合は「システム設定」から確認できるという案内です。
すべての端末を更新できない場合でも、これまでのスクリーンタイムやペアレンタルコントロールは引き続き利用できます。その際は、子どもの端末上で直接設定を調整する方法もあります。
Apple TVアプリの家族別プロフィール、iOS 27.2ベータでiPhone・iPadにも拡大か
Apple TVアプリの家族別プロフィールは、Apple TV(tvOS 26.2)ですでに導入されている仕組みです。Apple Accountを持たない家族のプロフィールを追加でき、子ども向けの視聴環境を用意できます。
MacRumorsが報じたのは、このプロフィールをiPhoneやiPadにも広げる、iOS 27.2およびiPadOS 27.2のベータ段階の機能です。すでに提供されている保護者管理機能とは時期が異なり、正式版に入るかはまだ確定していません。子どものプロフィールでは、映画とテレビ番組の年齢区分を選んで、視聴するコンテンツを制限できます。
端末側の管理を担うスクリーンタイムでも、Apple TVアプリのコンテンツに年齢制限を設定できます。家族で使うアプリの視聴環境を分けるプロフィールと、子どもの端末でアプリや利用時間を管理するスクリーンタイムとでは、受け持つ範囲が異なります。