3月4日、Appleは、99,800円から選べる「MacBook Neo」の予約販売を開始しました。価格は256GBモデルが99,800円、512GB + Touch ID搭載モデルが114,800円と、円安やメモリ高騰といった情勢を考えると、「かなり頑張った価格」という印象です。
MacBook Neoを検討したとき、気になるのが一足早く登場している「MacBook Air(M5)」でしょう。最安構成で184,800円と、MacBook Neoと7万円の価格差があります。
そこで本記事では、両モデルのスペックや機能、価格などを比較し、「何がどれくらい違うのか」「どっちのモデルがどういう人に合うのか」についてご紹介します。特にMacBook Neoが気になっている方に参考にしていただけるかと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
記事内の価格はすべて税込です。
まずはざっくり比較
コスパ重視・ライトユースなら → MacBook Neo

ブラウジング、メール、SNS、動画視聴、レポート作成が中心なら、A18 Proチップ搭載のMacBook Neoで十分でしょう。「初めてのMacとして」「サブ機として使いたい」「学生の1台目として」といった方であれば、MacBook Neoが候補になります。
やはり、「10万円以内で購入できる」という価格的なメリットは大きく、予算を抑えたい方にとっては非常に魅力的な選択肢です。
メイン機・クリエイティブ用途なら → MacBook Air(M5)

メイン機としてや本格的な画像・動画編集などのクリエイティブ用途で検討しているなら、M5チップを搭載するMacBook Air(M5)が候補になります。MacBook Neoの性能では力不足です。
スペック比較はこの後ご紹介しますが、M5チップに16GBメモリ、Thunderbolt 4ポート、P3広色域ディスプレイの搭載など、メイン機としてしっかり使える性能・機能を備えるのはMacBook Air(M5)です。
なお、高解像度の動画編集や3Dモデリング、オンデバイスでAIを動かしたいなど、やりたいことによっては、MacBook Pro(M5/M5 Pro/M5 Max)も視野に入ってきます。その場合は、具体的にどの程度の性能が必要になるかをリサーチしたうえで選ぶことをおすすめします。
スペック比較表
A18 ProとM5の差は?
MacBook Neoに搭載されるA18 Proは、iPhone 16 Proと同系統のチップです。まったく同じチップではなく、GPUのコア数を6つから5つに減らしたビニング品となっています。
気になるのは、「A18 Proはどこまで頑張ってくれるのか」というところ。GeekbenchにアップされているMacBook Neoのスコアを見ると、「シングルコア性能(1つの処理を素早くこなす力)」はかなり健闘しています。
ベンチマーク実数値(Geekbench 6)
| モデル | シングルコア | マルチコア | GPU(Metal) |
|---|---|---|---|
| MacBook Neo(A18 Pro) | 3,461 | 8,668 | 31,286 |
| MacBook Air(M1) | 2,347 | 8,342 | 33,150 |
| MacBook Air(M2) | 2,587 | 9,669 | 42,196 |
| MacBook Air (M3) | 3,065 | 11,959 | 41,045 |
| MacBook Air(M4) | 3,696 | 14,731 | 47,878 |
| MacBook Air(M5) | 4,190 | 17,073 | 49,557 |
Geekbench Browserの実測値を参照。M5 AirのみTechRadarの先行レビュー機によるGeekbench 6実測値。
MacBook Neo(A18 Pro)比
| モデル | シングルコア | マルチコア | GPU(Metal) |
|---|---|---|---|
| MacBook Air(M1) | -32.2% | -3.8% | +6.0% |
| MacBook Air(M2) | -25.3% | +11.5% | +34.9% |
| MacBook Air(M3) | -11.4% | +38.0% | +31.2% |
| MacBook Air(M4) | +6.8% | +69.9% | +53.0% |
| MacBook Air(M5) | +21.1% | +97.0% | +58.4% |
この結果からわかるのは、MacBook NeoのA18 Proはシングルコア性能が高く、普段使いでは十分軽快に使えそうだということです。
MacBook NeoのGeekbench 6シングルコアは3,461で、M1(2,347)やM2(2,587)を大きく上回り、M3(3,065)も超えています。さらにM4(3,696)との差は約6.8%にとどまっており、シングルコア性能だけを見ると「M4に迫っている」と言ってよさそうです。
一方で、マルチコア性能とGPU性能は、特にM3以降との差は大きめ。つまり、Web閲覧や文書作成などの軽作業中心ならNeoでも快適ですが、動画編集や画像処理、複数アプリを同時に使うような重い作業では、M3以降(あるいはM4以降)を選んだほうが良いでしょう。
また、メモリ帯域幅(データの通り道の広さ)もM5の153GB/sに対してA18 Proは60GB/sとなっており、大量のデータを一度に扱うタスクでは、この差がボトルネックになる可能性があります。これも違いとして知っておきたいポイントです。
A18 Proが非力かというと、そんなことはありません。ブラウジングや動画視聴、Officeアプリの日常利用なら十分過ぎるほどの性能です。
ディスプレイとデザインの違い
画面サイズはMacBook Neoが13インチ、MacBook Air(M5)が13.6インチとなります。わずかながらサイズとノッチの有無に違いがありますが、色表現力にも差があります。
| 項目 | MacBook Neo | MacBook Air M5 |
|---|---|---|
| サイズ | 13.0インチ | 13.6インチ |
| ノッチ | なし | あり |
| 解像度 | 2,408 × 1,506(219ppi) | 2,560 × 1,664(224ppi) |
| 輝度 | 500ニト | 500ニト |
| 色域 | sRGB | P3広色域 |
| True Tone | 非対応 | 対応 |
Neoが対応するsRGBは、Webや一般的なディスプレイで広く使われている標準的な色空間です。一方、AirのP3広色域はsRGBより約25%広い範囲の色を表現でき、特に赤やオレンジ、緑がより鮮やかに映ります。
とはいえ、Webコンテンツの大半は今もsRGB基準で作られているので、ブラウジングや動画視聴が中心なら、並べて比べない限り気になることはないでしょう。ただ、写真編集やデザイン作業をする方にとっては気になる可能性があります。
また、True Tone(環境光に合わせて画面の色温度を自動調整する機能)はNeoには非搭載です。最近のApple製品では珍しく、ここはコストカットの影響が見える部分。True Toneは目の疲れを軽減する効果があるので、長時間の作業が多い方は気に留めておいてください。

カラーバリエーションは、Neoが4色(シルバー、ブラッシュ、シトラス、インディゴ)、Airも4色(シルバー、スカイブルー、スターライト、ミッドナイト)展開です。Neoはキーボードまでボディカラーに合わせた仕上げです。

ちなみに、私は「ちょっと冒険してみよう」ということでMacBook Neoの「シトラス」を購入しました。記事執筆時点では到着を楽しみに待っているところです。
キーボードとトラックパッドの違い
キーボードとトラックパッドの違いも確認しておきましょう。
| 項目 | MacBook Neo | MacBook Air(M5) |
|---|---|---|
| キーボード | バックライトなし | バックライト付き |
| トラックパッド | メカニカルクリック | 感圧タッチ |
| Touch ID | 512GBモデルのみ | 全モデル搭載 |
| 環境光センサー | なし | あり |
MacBook Neoにはキーボードバックライトがありません。私はタッチタイピングに慣れていて、むしろオフにすることが多いのですが、そうでない方で暗い環境で作業することがある場合は、バックライトの非搭載がデメリットになります。
トラックパッドの方式も異なります。MacBook Air(M5)が採用する感圧タッチトラックパッドは、指の圧力を感知してクリックの深さに応じた操作ができる仕組みです。
Neoは従来のメカニカルクリック(物理的に押し込むタイプ)で、感圧タッチのような「強く押し込む」操作には対応していません。ただ、日常の操作で困るほどの差ではないかと思います。
なお、NeoのTouch IDは512GBモデルのみ搭載で、256GBモデルは非搭載です。「Touch IDが欲しいなら512GBを選べ」ということなのでしょうが、このへんにAppleのうまさを感じますね。Touch IDは必須でありませんが、あればやはり便利です。予算に余裕があるなら512GBがおすすめです。
バッテリーと充電の違い
バッテリー駆動時間は、用途によって2〜4時間の差があります。
| 項目 | MacBook Neo | MacBook Air(M5) |
|---|---|---|
| 動画ストリーミング | 最大16時間 | 最大18時間 |
| ワイヤレスWeb閲覧 | 最大11時間 | 最大15時間 |
| バッテリー容量 | 36.5Wh | 53.8Wh |
| 充電方式 | USB-C | MagSafe 3 + USB-C |
| 急速充電 | 非対応 | 対応(70Wで30分で50%) |
| 付属充電器 | 20W USB-Cアダプタ | 40Wダイナミック電源アダプタ(最大60W対応) ※オプションあり |
Web閲覧でMacBook Neoが11時間、MacBook Air(M5)が15時間。一日外で作業する場面では、4時間は無視できない差です。長時間作業の場合、Neoでは充電器の携帯が必要になるかもしれません。毎日数時間持ち出して使う程度なら、バッテリーで困ることはないでしょう。
また、Airは専用のMagSafe 3コネクタで充電するため、充電中もUSB-Cポートを2つとも自由に使えます。一方、MagSafe 3コネクタ非搭載のNeoでは、充電中に使えるポートは実質1つだけです。
ポートと拡張性の違い
搭載チップを除いては、このポートと拡張性が最も大きい違いです。
| 項目 | MacBook Neo | MacBook Air(M5) |
|---|---|---|
| ポート構成 | USB 3(USB-C)× 1 USB 2(USB-C)× 1 3.5mmヘッドフォンジャック | Thunderbolt 4 × 2 MagSafe 3 3.5mmヘッドフォンジャック |
| 最大転送速度 | 10Gb/s(USB 3) 480Mb/s(USB 2) | 40Gb/s(Thunderbolt 4) |
| 外部ディスプレイ | 1台(最大4K/60Hz) ※USB 3ポートのみ対応 | 2台(最大6K/60Hz) |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 7 (Apple N1チップ) |
MacBook Neoで特に注意したいのが、USB-Cポートで性能が異なる点です。2つのうち1つはUSB 3(最大10Gb/s)、もう1つはUSB 2(最大480Mb/s)で、転送速度に約20倍の開きがあります。ちょっとしたデータ転送ならどちらを使っても大きな差は出ませんが、実用上は充電用とデータ転送用と使いわけることになりそうです。
MacBook Air(M5)ならMagSafeで充電しつつ、Thunderbolt 4ポート(最大40Gb/s)を2つフルに使えます。ハブやドックを活用してデスク環境を構築したいという方は、NeoではなくAirです。
7万円の差で何が変わる?
MacBook Neoの最大の魅力は、やはり価格にあります。
| モデル | 構成 | 税込価格 |
|---|---|---|
| MacBook Neo | 8GB/256GB(Touch IDなし) | 99,800円 |
| MacBook Neo | 8GB/512GB(Touch IDあり) | 114,800円 |
| 13インチMacBook Air(M5) | 16GB/512GB(8コアGPU) | 184,800円 |
| 13インチMacBook Air(M5) | 16GB/1TB(10コアGPU) | 214,800円 |
同じ512GBストレージで揃えると、Neo(114,800円)とAir(184,800円)の差額は7万円。「この7万円で何が変わるのか」を整理しておきます。
- チップ:A18 Pro → M5
- メモリ:8GB → 16GB(2倍)
- GPU:約2倍以上の処理能力
- ポート:USB-C × 2(USB 3/USB 2) → Thunderbolt 4 × 2 + MagSafe
- ディスプレイ:sRGB → P3広色域 + True Tone
- カメラ:1080p → 12MPセンターフレーム
- スピーカー:2基 → 4基サウンドシステム
- バッテリー:Web閲覧で+4時間
- 急速充電:非対応 → 対応(70Wで30分で50%)
- キーボード:バックライトなし → あり
7万円で得られる差は、かなり大きいと感じます。特にチップとメモリですね。M5チップを搭載するAirは、最小構成で16GB、必要なら32GBまでアップさせられます。性能差で悩むならMacBook Air(M5)が安全です。
一方、Neoは「10万円以下でMacが手に入る」というインパクトは大きく、省かれる性能・機能を割り切れるのであれば、魅力的な選択肢になります。学生・教職員なら84,800円から購入でき、512GBモデルを選択しても10万円以下で手に入ります。
| モデル | 通常価格 | 学生・教職員価格 | 割引額 |
|---|---|---|---|
| MacBook Neo(256GB) | 99,800円 | 84,800円 | ▲15,000円 |
| MacBook Neo(512GB) | 114,800円 | 99,800円 | ▲15,000円 |
| 13インチMacBook Air(M5) | 184,800円 | 167,800円 | ▲17,000円 |
| 15インチMacBook Air(M5) | 219,800円 | 202,800円 | ▲17,000円 |
Appleの学割については以下の記事で詳しく解説しています。学生・教職員の方は、あわせて確認してみてください。
MacBook Neoに対する筆者の印象
MacBook Neoに対する評価は、国内は一部懐疑的、海外はおおむね好意的、という印象を受けます。ある海外メディアでは「599ドルでこの品質なら、Chromebookや格安WindowsノートPCにとってゲームオーバー」という強めの表現も見かけました。
国内と海外で評価が分かれるのは、おそらく「99,800円」と「599ドル」の違いなのでしょう。計算する意味はあまりないですが、4年前の2022年3月4日時点の為替レート(1ドル=約114円)で換算すると、599ドルは約68,000円になります。円安がなければ、国内の評価はもっと良かったのでは、と思います。
私はApple製品を含め海外の製品・サービスを利用することが多いので、円安に慣れてきているところがあります。そうでない方にとっては、MacBook Neoの価格は「これで安い……のか?」となるのかもしれません。
あと、MacBook Neoの性能について。
A18 Proチップ搭載でライトな使い方なら十分に対応できますが、メイン機としてはおすすめしません。M1と比較して見劣りしない性能に期待できるものの、拡張性の低さが致命的です。8GBメモリも、用途が広がったときに対応しきれない可能性が高いですね。クリエイティブ作業も厳しく、簡単な画像編集はこなせても、高解像度の動画を扱うにはスペックが足りないでしょう。
MacBook Neoが適しているのは、学習目的で子どもに持たせるはじめてのMacだったり、用途が限定されたサブ機だったりといった使い方です。
私自身はまさにこのパターンで、出先でブログの下書きを書いたり、ブラウジングしたり、メイン機のMac mini(M4 Pro)にリモート接続したりという使い方を想定しています。こういった割り切った使い方なら、MacBook Neoの「安さ」が刺さるはずです。
Neoが向いている人・Airが向いている人
最後に、MacBook NeoとMacBook Air(M5)はどんな人に向いているかをまとめておきます。
MacBook Neoが向いている人
- 予算10万円以下でMacが欲しい
- ブラウジング、メール、動画視聴、レポート作成がメインの用途
- 学生や子どもに持たせるはじめてのMac
- メインPCが別にあり、用途を限定したサブ機として使いたい
- Chromebookや格安Windows PCからの乗り換えを考えている
Neoの「安さ」は、用途を絞れば大きな魅力です。ただし、8GBメモリ固定・拡張性の低さ・sRGBディスプレイといった制約は明確にあります。「これ1台で何でもやりたい」という使い方には向きません。
MacBook Air(M5)が向いている人
- メインPCとしてしっかり使いたい
- 写真・動画編集などクリエイティブ作業をする(内容によってProも検討)
- 外部ディスプレイや周辺機器を活用してデスク環境を構築したい
- 16GB以上のメモリが必要
- M1/M2チップ搭載のMacBook Airからの買い替えを考えている
サブ機や学習用に割り切るなら、7万円を節約してNeoで十分。メインPCとして長く使い倒すなら、差額の7万円を投資してAir(M5)を選ぶことをおすすめします。
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