MacBookのディスプレイが有機EL(OLED)になり、指で触れるようになる。そんな噂が出始めてから、3年ほどになります。
その新型MacBookの開発が「今年末から来年初め」の発売に向けて予定どおり進んでいる、と米Bloombergが7月に報じました。今月に入って海外メディアの続報も相次いでいます。
画面はタッチ対応の有機EL、チップは現行と同じM5 Pro/M5 Maxか
報じられている仕様をまとめると、サイズは14インチと16インチの2つ。Macとして初めてタッチ操作に対応した有機EL(OLED)ディスプレイを載せ、デザインも一新されるとされています。
画面上部の切り欠き(ノッチ)は、切り欠きの周囲に通知などを表示する「Dynamic Island」に置き換わるという情報もあります。筐体は、いまより薄く軽くなるとも言われています。
タッチといってもトラックパッドやキーボードを置き換えるものではなく、あくまで補助的な入力手段になるとのこと。そしてチップは、最新世代ではなく現行と同じM5 Pro/M5 Maxになる見込みです。
M6搭載の通常モデルと画面を刷新した新シリーズの2本立てになる見込み
一連の報道によれば、AppleはM6世代でProとMaxを作らず、標準のM6だけを出して開発の軸足を早々にM7へ移す計画とされています。
つまり今後のMacBook Proは、現行デザインのままベースM6を積む通常モデルと、画面と筐体を一新した新シリーズの2本立てになる可能性があるようです。
名前と発売時期はまだ固まっていない
「MacBook Ultra」という名前の出どころは、Appleの未発表製品の報道で知られるBloombergの記者Mark Gurman氏です。同氏は今年3月、折りたたみiPhoneなどと並ぶ「Ultraクラス」の新製品のひとつとして、この新型MacBookを挙げました。
ただ、同氏は同じ記事で「すべてにUltraの名前を使うとは限らない」とも書いています。別の海外メディアも独自の情報筋から同じ名前を伝えていますが、Apple公式の言及はゼロ。MacBook Proの名前のまま出る可能性も残っています。
発売時期も似た状況です。続報がGurman氏の記事から引いているのは、「今年末から来年初め」という幅だけ。
ところが海外の見出しは、「10月発売か」と早い側に寄せたものと、「2027年初めまで」と遅い側に寄せたものに割れました。同じ一文をどちらに寄せて要約したかの違いで、新しい情報が出たわけではありません。
出ると言われ続けて3年、予測は一時2027年へ後退した
振り返ると、この新型は2023年ごろから、ディスプレイ業界の調査会社やアナリストに「2026年に来る」と予測されてきました。今年4月にはメモリ不足を理由に、発売時期の予測が一度「2027年にずれ込む公算が大きい」へ後退しています。その予測が7月の報道で、再び「年末から年初」へ戻ってきたかたちです。
メモリ不足そのものは解消されておらず、Mac mini・Mac Studio・MacBook Airでは出荷の遅れが起きているとの見方も出ています。もう一度ずれる可能性は、頭の片隅に置いておいたほうがよさそうです。
待って得られるのは、性能向上ではなく画面と筐体の刷新
悩ましいのは、待って得られるものの中身です。チップが現行と同じM5 Pro/M5 Maxである以上、速さは変わりません。手に入るのは有機ELの画面とタッチ操作、そして新しい筐体です。
しかも価格は、いまの上位モデルより高くなるとされています。Gurman氏は、タッチ対応の有機ELによって本体価格が最大20%上がるとみています。いずれも米国での話で、日本の価格に触れた情報はまだ出ていません。
参考までに、いまMacBook Pro 14インチのM5 Proモデルは429,800円から。折りたたみiPhoneですら40万円超えが予想されるなか、MacBook Ultraが登場しても「高すぎて買えない」という温度感になる可能性が高いと思っています。
私自身は、非常に高額になりそうだということに加えて、そもそもMacのタッチ操作に魅力を感じていません。iPadとMagic Keyboardで作業していても「腕が疲れる、マウスが欲しい」と感じることが多く、MacBook Ultraも体験としては同じようなものになるのでは、どちらかというと懐疑的。
とはいえ、それは私の場合の話。有機ELディスプレイとタッチ操作に魅力を感じる人もいるはずですし、噂になかった機能面のサプライズもあるかもしれません。ひとまずは来たる9月の発表イベントでMacBook Ultraが登場するかが注目です。