Appleが8月25日に発表した新型Mac miniは、M6モデルとM5 Proモデルで背面のポート規格が異なります。M6モデルはThunderbolt 4ポートを3つ、M5 ProモデルはThunderbolt 5ポートを3つ備えます。前面のUSB-C×2は両モデルとも最大10Gb/sのUSB 3で共通です。

仕様上はThunderbolt 4が最大40Gb/s、Thunderbolt 5が最大120Gb/sと、数値上は3倍の開きがあります。高速な外付けSSDをつないだときに実際にどれだけ速度差が出るのか、Thunderbolt 4のMacとThunderbolt 5のMacにつないで測ってみました。
外付けSSDに使える帯域は2倍の差
Thunderbolt 5ポートの速度は「最大120Gb/s」と高速です。ただし、この数字を出すのは「Bandwidth Boost」と呼ばれる機能で、高解像度のディスプレイをつなぐなど映像出力に帯域が必要なときに、送信側へ帯域を寄せて最大120Gb/sにするもの。データのやり取りで常用されるのは双方向80Gb/sで、Thunderbolt 4は40Gb/sになります。
さらに外付けSSDが実際に使えるのは、そのうちPCIeトンネリングと呼ばれるSSD向けの帯域で、Thunderbolt 4が32Gb/s、Thunderbolt 5が64Gb/sとなります。40Gb/sと120Gb/sと仕様上は3倍の開きがありますが、外付けSSDで使える速度は実質2倍の差です。
Thunderbolt 5なら内蔵SSD並みの速度が出る
私の手元にThunderbolt 4ポートを搭載するMacBook Pro(M5)、Thunderbolt 5ポートを搭載するMac mini(M4 Pro)があります。Thunderbolt 4とThunderbolt 5の規格の差が、どれだけ速度に出るのかを確かめてみました。

使用したSSDはSamsungの990 PRO 4TBで、UGREENの80Gbps対応M.2 SSD外付けケースに入れています。これをThunderbolt 4のMacBook Pro(M5)と、Thunderbolt 5のMac mini(M4 Pro)に接続し、Blackmagic Disk Speed Testで計測しました。


| 接続先 | 書き込み | 読み込み |
|---|---|---|
| MacBook Pro M5(Thunderbolt 4) | 3,752.2MB/s | 3,858.8MB/s |
| Mac mini M4 Pro(Thunderbolt 5) | 6,343.0MB/s | 5,837.0MB/s |
その結果、このように同じ外付けSSDの速度がThunderbolt 5のMac miniでは1.5〜1.7倍の速さになりました。
さらに、それぞれの内蔵SSDの速度も計測しました。
| Mac | 内蔵SSD 書き込み | 内蔵SSD 読み込み |
|---|---|---|
| MacBook Pro M5 | 6,623.0MB/s | 5,925.0MB/s |
| Mac mini M4 Pro | 6,497.0MB/s | 5,191.3MB/s |
Thunderbolt 4のMacBook Pro(M5)では、外付けSSDの速度は内蔵の6割前後(書き込み57%・読み込み65%)。一方、Thunderbolt 5のMac mini(M4 Pro)では、外付けSSDの速度が内蔵とほぼ同じです。今回の計測では、読み込みは外付けSSDのほうが高速な結果が出ています。
新型のMac miniの実機による計測ではありませんが、Thunderbolt 4とThunderbolt 5の差を知るうえでは目安にはなるかと思います。
ヘビーに使うならM5 Proをおすすめしたい
Mac miniの内蔵ストレージ容量を増やすとなると高額な費用がかかります。M6モデルは2TBにするだけで+180,000円と、増額分が本体価格を超えてしまいます。
| 容量 | M6モデル(256GB標準) | M5 Proモデル(512GB標準) |
|---|---|---|
| 512GB | +36,000円 | 標準 |
| 1TB | +90,000円 | +54,000円 |
| 2TB | +180,000円 | +144,000円 |
| 4TB | 選択不可 | +324,000円 |
| 8TB | 選択不可 | +684,000円 |
生成AI向けの需要が急増している時期の悪さもあり、M.2 SSD+Thunderbolt 5エンクロージャを揃えるとしてもそれなりの価格になってしまいますが、それでも内蔵ストレージ容量を増やすよりは安くつきます。
高解像度の動画や3Dモデリングのような大容量データを扱う方もいるかと思います。そういったデータを外付けSSDに置いて作業する用途では、外付けSSDの読み書き速度がポート規格の上限で頭打ちになります。
Thunderbolt 4でも十分高速でほとんどの用途で気になりませんが、Mac miniと外付けSSDをヘビーに使いたいなら、より性能が高く、Thunderbolt 5ポートを搭載し、より高速なデータ転送ができるMac mini(M5 Pro)を検討してみてください。