Apple Watchにアップルケアは必要か?いらない人・入るべき人の分かれ目とは

Apple Watchにアップルケアは必要か?いらない人・入るべき人の分かれ目とは

私はSeries 3から数えて、これまで5台以上のApple Watchを使ってきました。世代が変わるたびに買い換えて、現在のメイン機はApple Watch Ultra 3です。

そんな私ですが、AppleCare+(アップルケアプラス)には一度も入ったことがありません。「入っておけばよかった」と後悔した経験もなし。基本的には「いらない」派です。

ただ、全員に不要だとは思っていません。Apple Watchの使い方によっては、入っておいたほうがいい人も確かにいます。

本記事では、Apple WatchのAppleCare+の料金・保証内容から、非加入時の修理費、加入・非加入の損得計算まで整理して、「いらない人」と「入るべき人」を解説します。加入するかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

いらない人・入るべき人の分かれ目は?

私が考える分かれ目は、Apple Watchを「どんな場面で使うか」です。

いらない人

  • 日常使い・室内中心で、壊した経験がない
    ⇒ バンドで腕に固定されているぶん、手に持って使うスマホとは事故の起き方が違う。
  • 壊れたときの修理費を覚悟できる
    ⇒ SE 3は本体41,800円〜に対して修理費35,800円。壊れたら買い換えるのも選択肢。
  • モバイル保険など別の備えがある
    ⇒ 同じ損害を二重には受け取れない。備えの主軸をどれにするかの問題。

入るべき人

  • アウトドアや屋外スポーツでApple Watchを使う
    ⇒ 岩や地面、道具にぶつける場面が日常使いよりも増える。
  • Ultra 3やHermèsなど高額なモデルを使う
    ⇒ 非加入の修理費は72,800〜87,800円。事故1回の損害が大きい。
  • 万が一の高額な出費を避けたい
    ⇒ 月480円〜980円の「安心料」と割り切れるなら加入の価値あり。

なぜこう分かれるのか。まずは料金から見ていきます。

Apple WatchのAppleCare+とは?

AppleCare+ for Apple Watch(公式)
出典:Apple

Apple Watchには、購入から1年間のメーカー保証(1年限定保証)が付いています。ただし、対象になるのは初期不良や自然故障だけ。落とした・水没させたといった、使う側の過失による損傷はカバーされません。

そこを引き受けるのが、有料保証のAppleCare+です。加入すると、過失・事故による損傷も保証の対象になります。

そして、Apple WatchのAppleCare+は2026年7月に大きく変わりました。以前の情報のまま覚えている方も多いはずです。

  • 〜2026年7月21日
    損傷・故障の補償が中心。盗難・紛失は対象外。2年一括払いが基本。
  • 2026年7月22日〜
    Apple直販は「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」に一本化。盗難・紛失も補償対象になり、支払いは月払い・年払いから選ぶ方式になった。

「Apple Watchは盗難・紛失に対応していない」という解説は、現在では古い情報です。逆に、Appleの購入画面から2年一括払いは姿を消しました。

加入料金はいくら?

Apple直販での加入料金は、モデルごとに次のとおりです(2026年8月時点)。

モデル月払い年払い2年続けた場合(年払い)
Apple Watch SE 3480円4,800円9,600円
Apple Watch Series 11780円7,800円15,600円
Apple Watch Ultra 3980円9,800円19,600円
Apple Watch Hermès(Series 11/Ultra 3)980円9,800円19,600円

月払いと年払いは、解約しない限り自動更新されます。月払いは同じ期間の年払いより割高で、2年間続けたときの差は1,920〜3,920円。1年以上続けるつもりなら年払いがお得です。

月払い・年払いになったことで、「買い換えたら解約する」という使い方がしやすくなりました。Apple Watchをいつまで使うか決めていない人でも、期間を気にせず入れます。

なお、ビックカメラなどの販売店やキャリアでは、2年一括プランや独自の保証プランが今も販売されています。ただし保証内容や条件がApple直販とは異なるため、本記事はApple直販のプランを基準に解説します。

事故のときのサービス料

AppleCare+に加入していても、修理が完全無料になるわけではありません。過失・事故による損傷では、1回ごとに次のサービス料がかかります。

損傷の種類SE 3/Series 11Ultra 3/Hermès
過失や事故による損傷9,200円10,700円
盗難・紛失10,700円10,700円

過失・事故による損傷は回数無制限。盗難・紛失は12か月ごとに2回までで、補償を受けるには「探す」がオンになっていることが条件です。

ここで注意したいのが、iPhoneとの違いです。iPhoneのAppleCare+には「画面のみ3,700円」という安い区分がありますが、Apple Watchに画面だけの区分はありません

画面割れでも、かかるのは上の表の9,200円または10,700円。「画面割れくらいなら数千円でしょ」というiPhoneの感覚は通用しないので、覚えておいてください。

バッテリー交換とエクスプレス交換

AppleCare+にはもうひとつ、バッテリー交換の特典があります。保証期間中に保持容量が本来の80%を下回れば、追加料金なしで交換してもらえます。ちょうど80%は対象外で、条件はあくまでも「80%未満」です。

非加入だと17,400円かかるので、長く使うほど効いてくる特典です。

また、Apple Watchはエクスプレス交換サービスの対象です。修理に出す前に交換品を先に届けてもらえるので、Watchが手元にない期間を短くできます。毎日ヘルスケアの記録や通知に頼っている人には心強いサービスです。

非加入だと修理費はいくらかかる?

AppleCare+に入らずに壊した場合、Apple公式の修理見積額は次のとおりです(2026年8月時点)。

モデルその他の損傷(画面割れ含む)バッテリー修理
SE 3(GPS)35,800円17,400円
SE 3(GPS + Cellular)40,800円17,400円
Series 11 アルミニウム(GPS)52,800円17,400円
Series 11 アルミニウム(GPS + Cellular)62,800円17,400円
Series 11 チタニウム/Hermès Series 1172,800円17,400円
Ultra 3/Hermès Ultra 387,800円17,400円

実際の金額は診断してから確定します。最新の料金はApple公式の修理見積もりページで確認してください。

Apple Watchの保証外修理には「画面修理」「本体交換」といった細かいメニューがなく、バッテリー以外はすべて「その他の損傷」の一括りです。画面割れでも水没でも、実質的に本体まるごとの交換に近い扱いで、この金額になります。

つまり非加入の場合、「ちょっと画面を割った」だけでSE 3なら35,800円、Ultra 3なら87,800円。Ultra 3の修理費は、41,800円のSE 3が2台買えてしまう金額です。

加入と非加入で2年間の総額はいくら違う?

料金と修理費が出そろったところで、2年間の総額を比べてみましょう(年払い2年+サービス料で計算)。

2年間のシナリオ加入した場合入らない場合差額
SE 3(GPS)・一度も壊さない9,600円0円非加入が9,600円安い
SE 3(GPS)・事故1回18,800円35,800円加入が17,000円安い
Series 11(GPS)・一度も壊さない15,600円0円非加入が15,600円安い
Series 11(GPS)・事故1回24,800円52,800円加入が28,000円安い
Ultra 3・一度も壊さない19,600円0円非加入が19,600円安い
Ultra 3・事故1回30,300円87,800円加入が57,500円安い

並べてみると一目瞭然です。2年間で事故を1回でも起こせば、どのモデルでも加入のほうが安く済みます。特にUltra 3は差が57,500円と大きく、モデルが高額になるほど「入っておく価値」は上がります。

一方、何事もなく2年が過ぎれば、払った9,600〜19,600円は戻ってきません。まるまる保険料として消えます。

では、事故を起こす確率はどれくらいなのか。実は、Apple Watchの故障率や画面割れ率をAppleは公表していません。私が調べたかぎり、判断に使えるような統計も見つかりませんでした。「平均的に得か損か」は、誰にも計算できないのです。

だからこそ、決め手はひとつ。「自分の使い方で、この2年間に1回でも壊しそうか」です。そしてApple Watchの場合、この答えは使う場面でかなりはっきり分かれます。

私がアップルケアに入らない理由

冒頭で書いたとおり、私は5台以上のApple Watchをすべて非加入で使ってきました。理由はシンプルで、これまで一度も故障させたことがないからです。

Apple Watch Ultra 3を腕に装着している様子

画面割れも水没も紛失もなし。「ヒヤッとした」場面すら記憶にありません。Apple Watchはバンドで腕に固定されているので、手に持って使うiPhoneと違って、そもそも落とす機会がほとんどないんですよね。

ただし、これには前提があります。私のApple Watchの使い方は、日常使いと室内でのスポーツが中心。着けたままプールや海に入るのは年に数回程度で、登山やトレイルランニングのような屋外スポーツでは使っていません。

つまり「壊したことがない」のは、リスクの低い使い方をしてきた結果でもあります。加入料金と修理費を天秤にかけたとき、私の使い方なら掛け捨てになる可能性が圧倒的に高いからです。修理費がいちばん高いUltra 3をメインにしている今も、この判断は変わっていません。

これはあくまでも結果論で、すべての人に当てはまる話ではありません。同じ「いらない」派でも、使い方が違えば結論は変わります。

入っておいたほうがいいのはこんな人

逆に、次のような方はAppleCare+への加入を前向きに検討していいと思います。

アウトドア・屋外スポーツで使う

登山やトレイルランニング、サイクリング、球技など、Apple Watchを硬いものにぶつけたり、転倒で強打したりしやすい使い方をするなら、加入しておいたほうが安心です。岩や地面、道具にWatchを当てる場面が、日常使いよりも確実に増えるからです。

特にUltra 3は、まさにそういうアウトドア用途に向けて作られたモデル。ハードに使うために買ったのに、壊すのが怖くて使用を控える、となっては本末転倒です。非加入の修理費87,800円に対して、加入していれば10,700円。年9,800円の保険料で、「壊しても10,700円で直せる」状態にすれば思い切り使えます。

高額モデルを長く使いたい

Series 11のチタニウムやHermèsのように10万円を超えるモデルは、非加入の修理費も72,800〜87,800円と高額です。事故1回の損害が大きいぶん、保険としての価値も大きくなります。

月払い・年払いで3年目以降も保証を続けられるようになったので、ひとつのWatchを長く使うつもりの人ほど、加入が活きてきます。バッテリー交換無料(保持容量80%未満が条件)の出番も、長く使う人にこそ回ってきます。

万が一の出費を避けたい

「壊す確率は低くても、突然87,800円の請求が来る可能性を抱えたくない」という考え方も、十分に合理的です。保険とはそもそも、確率ではなく安心を買うもの。月480円〜980円で頭の片隅の不安が消えるなら、安い買い物だと感じる人もいるでしょう。

AppleCare+以外の備え方

「AppleCare+ほど手厚くなくていいけど、無保険は不安」という方には、月額制のモバイル保険という選択肢もあります。

モバイル保険(公式ページ)
モバイル保険

月額700円(非課税)で、Apple Watchを含む無線通信機器を3台まで登録できます。修理費用の補償は年間最大15万円で、免責金額はありません。iPhoneやiPad、AirPodsとまとめて備えられるのが強みです。

ただし、AppleCare+と同じ感覚では使えません。まず紛失は対象外ですね。3台のうち補償が厚い1台を「主端末」として登録する仕組みで、その主端末でも盗難・修理不能のときの上限は37,500円までです。バッテリーの自然な消耗も対象外。「複数のデバイスの修理費に、安くまとめて備えたい」人向けの保険だと考えてください。

\ Apple Watchも含めて3台まとめて備える! /

このほか、クレジットカード付帯のショッピング保険や、キャリアの独自保証でApple Watchをカバーできる場合もあります。ただし対象条件や補償範囲はカード・プランごとにバラバラで、Apple Watchが対象になるか明記されていないものも多いです。あてにする場合は、契約している会社に確認してからにしましょう。

なお、複数の保険に入っても、同じ損害を二重に受け取ることはできません。ただし、カード付帯のように他の保険で足りなかった分だけを補うタイプはあります。どの備えを主軸にするかは決めておきましょう。

アップルケアの要否は「使い方」で決まる

最後に、本記事の要点をまとめます。

  • Apple WatchのAppleCare+は月払い・年払い制になり、盗難・紛失も補償対象になった。
  • 事故時のサービス料は9,200円または10,700円。iPhoneのような「画面のみ」といった安い区分はない。
  • 非加入の修理費は35,800〜87,800円。実質的に本体交換の扱い。
  • 2年間に事故1回で、どのモデルでも加入が得。無事故なら掛け捨て。
  • 故障率の統計はない。最後は「自分の使い方で壊しそうか」で決める。

私自身は、いまのところ入らないままでいくつもりです。ただそれは、日常使いが中心で、5台以上壊さずに使えてきた私の場合の話。アウトドアやスポーツでハードに使う方や、高額モデルを使っていて突然の出費を避けたい方には、月480円〜980円を払う価値は十分にあります。

この先の2年間の使い方を思い浮かべて、Apple Watchを壊しそうな場面があるかどうかで決めてみてください。

これからApple Watchを買う方は、少しでも安く買って、浮いた分を保険料に充てるのもおすすめです。Apple Watchを安く買う方法で詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてください。

よくある質問

あとからでも加入できる?

できます。買うときに決めきれなくても、購入から30日以内なら後から入れます。手続きはiPhoneの「設定」>「一般」>「AppleCareと保証」から。31日目からは入れなくなるので、迷っているならこの30日だけは意識しておいてください。

ちなみに、Appleのサポートページには国ごとの期限が併記されていて、「60日」はフランスや米国などのルール。日本は30日です。

2年使ったらAppleCare+は終了する?

終了しません。月払い・年払いは解約しない限り自動更新されるので、使い続ける限り保証も続きます。逆に買い換えるときは、古いWatchの分を解約しないと請求が続くので注意してください。2年一括プラン(販売店では現在も販売されています)からの延長については、AppleCare+を2年経過後も延長する方法で詳しく解説しています。

盗難・紛失も補償される?

されます。2026年7月22日から、Apple WatchのAppleCare+にも盗難・紛失の補償が付きました。利用は12か月ごとに2回まで、サービス料は1回10,700円です。ただし、盗難・紛失が起きた時点で「探す」がオンになっていることが条件。盗まれてからオンにしても補償は受けられません。

バンドの破損や盗難も対象?

バンドだけの盗難・紛失は対象外です。破損については、購入時に同梱されていたApple製バンドは本体とセットの対象機器として扱われます。ただし、通常の使用による擦り切れや汚れは対象外。別売りで買い足したバンドが対象になるかは、規約に明記されていません。

AppleCare Oneは日本で使える?

使えません。複数のApple製品をまとめて保証できる「AppleCare One」は、2026年8月時点で米国・英国・フランス・ドイツなどで提供されていて、日本はまだ対象外です。日本のAppleCare+はデバイスごとの加入で、Apple Watchの場合は「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」の一本です。

目次