Appleが発表した次世代チップ「M6」とみられるベンチマーク結果が、ベンチマークソフト「Geekbench 7」の公開データベースに登録されました。
登録されたエントリによると、プロセッサ名は「Apple M6」で、12コア構成や動作周波数4.78GHz、32GBのメモリを搭載した機種ID「Mac18,5」として記録されています。スコアはシングルコアが4071、マルチコアが22783となっており、Proなどの上位版ではない標準チップでありながら、前世代を大きく引き離す数値を記録しています。
M5を大きく引き離し、M3 Maxの14コア構成に並ぶ数値
Geekbench 7は、Primate Labsが2026年7月に提供を開始したベンチマークです。マルチコアテストでは実際のアプリでマルチスレッド動作する処理を模したワークロードだけがマルチスレッドで実行される設計となっており、AMD Ryzen 7 7700を2,500点とする基準で較正されています。
今回の未確認スコアを公式のMacベンチマークチャートと比較すると、その性能の飛躍が際立ちます。前世代のM5を搭載する14インチMacBook Proや、M4を搭載するMac miniを大幅に上回るだけでなく、M3 Maxの14コア構成に並ぶ水準を示しています。
| チップ | 搭載モデル | シングルコア | マルチコア |
|---|---|---|---|
| M6(未確認) | Mac18,5 | 4071 | 22783 |
| M5 | MacBook Pro 14インチ(2025) | 3643 | 17959 |
| M4 | Mac mini(2024) | 3278 | 15353 |
| M3 Max(14コア) | MacBook Pro 16インチ(Nov 2023) | 2806 | 21995 |
| M3 Max(16コア) | MacBook Pro 16インチ(Nov 2023) | 2825 | 24653 |
MacRumorsは、この単一の結果が正しければ、M6はM5と比べてシングルコアが最大約12パーセント、マルチコアが最大約27パーセント高速であると評価しました。AppleInsiderも、M4搭載Mac miniと比較してシングルコアが24パーセント、マルチコアが48パーセント向上していると算出しています。
またNotebookcheckは、14コアのM3 Maxに並んだこの結果を非常に印象的と評し、AppleがM6で導入した「スーパーコア」を含む新しいCPU構成がマルチコア性能の向上に大きく寄与しているとの見解を示しています。M6は2つのスーパーコア、4つの高性能コア、6つの高効率コアで構成されています。
発売前のスコアを鵜呑みにできない理由
ただし、今回のスコアは確定的な性能として鵜呑みにすることはできません。9月17日時点のGeekbench 7のCPU検索におけるMac18,5のエントリは1件しか存在せず、検証のための裏づけが不足しているためです。
Geekbenchの公式Macベンチマークチャートは、ユーザーが投稿した固有の結果が5件以上集まらなければ掲載されない基準となっています。そのため、今回のスコアは公式チャートによる集計値ではありません。
未発表製品のスコアをめぐっては、9to5Macが2023年にAppleのReality Pro向けとされるGeekbench結果を調べ、偽造と判断した例があります。また同メディアは、該当ページにGeekbench側が不正確とのフラグを示す注記を追加した事例も報じています。
さらに、仮に実機での測定であったとしても、製品版の性能とは一致しない可能性があります。Notebookcheckは9月15日の記事で、同記事が扱う発売前のGeekbench掲載結果について、製品版ではなくエンジニアリングサンプルによるものとみられ、広くテストされる段階では最終的な性能が異なる場合があると慎重な見方を示しています。
M6を搭載する新しいMac miniは、日本では9月22日に149,800円から発売されます。標準チップの大幅な進化を期待させるスコアではあるものの、真の実力を見極めるには、発売後の実機テストや公式チャートへの掲載を待つ必要があります。
Source:Primate Labs、Notebookcheck、MacRumors、AppleInsider、9to5Mac、Apple