iPhoneの画面の時刻が「9:41」の理由とは?

画面に9:41を表示するiPhone 18 Pro

Appleが2026年9月に発表した「iPhone 18 Pro」と「iPhone Duo」。Apple公式サイトで製品ページを確認すると、端末の画面に表示されている時刻はいずれも「9:41」になっています。

iPhone 18 ProのDynamic Island付近に小さく表示されるステータスバーの時計も、iPhone Duoを開いた状態のホーム画面も、すべて9:41です。さらにiPhone Duoのロック画面では、「4月1日 水曜日」という日付とともに9:41が表示されています。

なぜAppleの製品画像は、頑なにこの特定の時刻を示しているのでしょうか。その背景には、発表イベントにおける細やかな演出設計がありました。

発表開始から約40分後に合わせる演出設計

この「9:41」という時刻の理由については、かつてAppleの幹部が明かしたことがあります。

2010年4月の初代iPad発売日、開発者のジョン・マニング氏が米カリフォルニア州パロアルトのApple Storeで、当時AppleのiPhoneソフトウェア担当上級副社長だったスコット・フォーストール氏にその理由を尋ねました。

フォーストール氏によると、Appleは基調講演において、製品の大画面披露が開始から約40分後に来るようプレゼンテーションを設計しているとのことです。スクリーンに新製品の大きな画像が映し出された際、画像内の時刻ができるだけ観客の手元の時計と近くなるようにしたい、という演出意図から生まれたものでした。

2010年1月27日の発表イベントで初代iPadを掲げるスティーブ・ジョブズ氏
2010年1月の初代iPad発表。この製品から「9:41」になった

初代iPhoneの「9:42」からiPadで「9:41」へ

もっとも、最初からすべての製品画像が「9:41」だったわけではありません。

フォーストール氏の説明によると、2007年の初代iPhoneでは当初の見積もりに基づいて「9:42」が採用されていました。その見積もりがかなり正確だったことから、2010年1月に初代iPadを発表する際に「9:41」へと1分修正され、その後の製品にも引き継がれていきました。

2007年1月の初代iPhone発表直後は、公式サイト上で12:34 PMなど別の時刻を表示する画像も使われていましたが、同年6月の米国発売日の公式サイトでは、ガイドツアーのバナーやテレビ広告のサムネイルに「9:42」が使われていました。

その後、2010年1月の初代iPad発表時に公式サイトで「9:41」が登場します。同年6月のiPhone 4でも、製品ページのホーム画面にこの時刻が採用されました。

なお、Apple製品の公式画像がすべて「9:41」で統一されているわけではありません。例外のひとつがApple Watchで、文字盤には9:41ではなく「10:09」が表示されています。

画面の「9:41」は、登壇実時刻の記録ではなく、発表の瞬間の臨場感を観客と共有しようとした初期の見積もりの時刻が、最新のiPhone 18 ProやiPhone Duoにも引き継がれた伝統です。

Source:AppleSecret Lab
Photo:matt buchanan (CC BY 2.0)

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