生成AIの進化により、実際に撮影された写真とAIで作られた画像を見分けるのは、難しくなる一方です。
そうしたなか、日本時間8月11日に配信されたiOS 27のベータ5から、写真がiPhoneのカメラで撮影されたものだと証明する未発表の機能「Apple Reference Image」への言及が見つかりました。ベータ版のコードと、機能を有効にしたときに表示されるプライバシー説明の記述から明らかになったものです。
Appleからの発表はまだありませんが、AI時代の「本物の証明」に対するAppleの答えになるかもしれません。
「Reference」モードで撮った写真だけを認証か
見つかった記述によると、Apple Reference Imageはすべての写真に自動で適用される仕組みではありません。設定アプリでオンにしたうえで、カメラアプリに追加される「Reference」モードで撮影した写真にだけ、証明用のデータが埋め込まれるとされています。ベータ5の段階では、この機能はまだ有効になっていません。
埋め込んだデータを使う認証も、自動では行われないようです。写真に表示されるバッジをタップすると、写真のデータや撮影時の情報がAppleのサーバへ送られ、確認が済むと固有のIDが発行されると報じられています。処理にはApple自身も中身にアクセスできない専用サーバ「Private Cloud Compute」が使われるため、送られた写真をAppleが見ることはないとのことです。
業界標準のC2PAに参加しない独自方式か
写真の「本物の証明」には、すでに業界標準といえる仕組みがあります。AdobeやGoogle、ソニーなどが主導する「C2PA」です。撮影から編集までの履歴を写真に記録する規格で、「Content Credentials」の名前で対応製品が広がっています。
C2PAにはSamsungやキヤノン、ニコンなども参加しており、8月14日の時点で加盟企業は457社。その中にAppleの名前はありません。
GoogleはすでにPixel 10で、標準のカメラアプリで撮ったすべての写真にContent Credentialsを自動で埋め込んでいます。署名は端末の中で完結し、Googleへ送られることはありません。一方、今回の仕組みは、選んだ写真をAppleのサーバへ送って認証を受ける独自方式になるようです。
ただ、編集した写真でも認証が有効なままなのかなど、不明な点も多く残っています。Apple Reference Imageは、あくまでベータ版に記述が確認された段階です。
iOS 27の正式版は今年の秋に配信される予定です。実際に搭載されるかどうかは、9月と見込まれるAppleイベントの前後で明らかになりそうです。
なお、iOS 27のベータ版からは、これまでに未発表iPhoneを示すとみられる記述も6機種分見つかっています。