ティム・クック氏、CEO退任まで半月。「良い人で誠実な人だったと言われたい」

ティム・クック氏、CEO退任まで半月。「良い人で誠実な人だったと言われたい」(Apple提供)

Appleのティム・クックCEOが、米CBS Newsのインタビューで「良い人で誠実な人だったと言われたい」と述べました。9月1日のCEO退任を前に、自身がどう記憶されたいかを語ったものです。

クック氏の退任は4月20日に発表されています。9月1日付でハードウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのジョン・ターナス氏がCEOに就任し、クック氏はエグゼクティブ・チェアマン(会長)となります。

インタビューは8月13日(米国時間)に公開されました。収録場所は、Appleがテキサス州ヒューストンに開いた新工場。AIサーバーなどを生産する拠点です。スティーブ・ジョブズ氏を一言で表すなら「イノベーション」。では、自身は何を体現したのか。この質問に答えるなかでクック氏は、レガシーは自分で語るものではなく、他の人が語るものだという考えも示しています。

2011年8月から15年続いたクック体制は、残り半月あまりで終わりを迎えます。

時価総額を10倍以上に増やしたクック体制の15年

クック氏のCEO就任は2011年8月24日。健康上の理由で辞任したジョブズ氏に代わって発表の当日に引き継いだ急な交代で、4月の発表から移行期間を置く今回とは対照的でした。ジョブズ氏はその6週間後に亡くなっています。

Appleが4月の発表で示した数字によると、クック氏の在任中に時価総額は約3,500億ドルから4兆ドルへと10倍以上に増加しました。7月28日には一時5兆ドルにも到達しています。年間の売上高も、2011会計年度の1,080億ドルから2025会計年度には4,160億ドル超と、ほぼ4倍に伸びました。

この15年では、Apple Watch、AirPods、Apple Vision Proといった新しい製品カテゴリが登場したほか、Macは自社設計のAppleシリコンへ移行しました。iCloudやApple Music、Apple Payなどを含むサービス事業は、1,000億ドルを超える規模に育っています。

クック氏がCEOとして登壇する基調講演は、6月8日のWWDC26が最後です。決算説明会への出席も7月30日が最後で、6月期として過去最高の売上高1,094億ドル(前年同期比16%増)を報告しています。

9月1日からはターナス氏がAppleを率いる

新CEOとなるターナス氏は、Appleで25年働いてきたハードウェアエンジニアリング部門のトップです。4月の発表では「キャリアのほぼすべてをAppleで過ごし、スティーブ・ジョブズのもとで働けたこと、ティム・クックが私のメンターであったことは大変な幸運でした」とコメントしています。

一方のクック氏は、エグゼクティブ・チェアマンとして各国の政策立案者との関わりなど、Appleの業務の一部に引き続き関わる予定です。

経営陣の入れ替えはすでに始まっています。4月20日には、ハードウェアテクノロジー担当シニアバイスプレジデントだったジョニー・スルージ氏がChief Hardware Officerに就任しました。ターナス氏が率いてきたハードウェアエンジニアリング部門も、あわせてスルージ氏が統括します。

また、15年にわたり取締役会の非執行会長を務めてきたアーサー D. レビンソン氏は、9月1日付で筆頭独立取締役に就任し、引き続き取締役会に残ります。

例年どおりなら9月には新型iPhoneの発表イベントが控えており、開催されればターナス氏にとってCEOとして最初の基調講演になる見込みです

日程は8月14日時点で発表されていませんが、BloombergのMark Gurman記者は9月9日の開催を有力視しています。開催日をめぐる予想は9月9日開催が有力とみられる理由で詳しく取り上げています。CEOが交代しても、新型iPhoneを待つ人のスケジュールはいつもどおり進みそうです。

クック氏が会長としてイベントに登壇するかどうかは、まだわかりません。ターナス体制のAppleがどんな姿を見せるのか、答えは9月に出ます。

参考:AppleCBS News

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