Appleの新CEO、John Ternus氏はどんな人? 謙虚な人柄とネジへのこだわり

Appleの新CEO、John Ternus氏はどんな人? 謙虚な人柄とネジへのこだわり

9月1日にAppleのCEOに就任したJohn Ternus氏。

2001年にAppleへ入社して製品デザインチームに加わり、iPadやAirPodsの登場をハードウェア開発で支えてきた人物です。

そんな新CEOの人柄について、Financial Timesが9月4日に人物記事を公開。9to5Macが紹介した内容によると、社内では有能で、目立とうとしない人物と評されているそうです。

取引先からは謙虚な人柄が語られる一方で、趣味では自動車レースをしているといいます。本人の過去の講演には、製品のネジの溝をめぐって深夜に議論したエピソードも残されています。

謙虚な人柄、趣味は自動車レース

Ternus氏の人柄を語っているのは、CorningのCEOを務めるWendell Weeks氏です。

Weeks氏はiPadの開発時からTernus氏と仕事をしてきたそうです。仕事を始めた初期から才能の高さは明らかだったと振り返り、謙虚で人柄が良いと評価しています。

さらに、Ternus氏が趣味にしている自動車レースについても言及。レースで優れた走りをするには、情熱だけでなく冷静さと高い水準を追求する姿勢が必要だと説明しています。Weeks氏は、Ternus氏を優れたドライバーだと評しています。

控えめな人柄と、レースに打ち込む情熱。その両方を知る取引先からの評価は、新CEOの人物像を知るうえで興味深いところです。

深夜に虫眼鏡で数えた、ネジの溝

Ternus氏本人は、自分の仕事をどう捉えているのでしょうか。

2024年、母校のペンシルベニア大学の工学部卒業式で講演したTernus氏は、Appleで最初に担当したCinema Displayの開発を振り返っています。

ディスプレイ背面のネジは、頭に同心円状の溝が刻まれ、光の当たり方によってCDのように輝く仕上げになっていました。

入社1年目のある日、自宅から遠く離れたサプライヤーの施設で、Ternus氏は虫眼鏡を使ってその溝を数えていました。時刻は真夜中をかなり過ぎていました。仕様では25本のはずが35本あり、サプライヤーと議論していました。

その途中、自分は何をしているのか、これは普通なのかと自問したものの、普通ではないかもしれないが正しいことをしていると考え直しました。すでに何か月も取り組んできた製品だからこそ、最善を尽くすべきだと考えたためです。

顧客が気づくかどうかは分からなくても、誰かの机に置かれたディスプレイを見れば、自分と仲間が細部まで考え抜き、できる限りの仕事をしたことは自分で分かる。Ternus氏は、そのことに意味があったと語っています。

溝の数へのこだわりには、そうした自分たちの仕事への誇りがうかがえます。

自信を持ちながら、周囲の人から学ぶ

長くAppleの製品開発を担ってきたTernus氏ですが、入社時には周囲の人の知識と自信に気後れし、自分がここにふさわしいのか分からなかったとも振り返っています。

そんなTernus氏が同じ講演で卒業生に伝えたのは、自分の能力を信じることと、他の人から学ぶ姿勢を両立させることでした。

「同じ部屋にいる誰と比べても、自分は同じくらい賢いと考えてください。ただし、相手と同じだけの知識があるとは決して思わないでください」と助言しています。

自分の力を信じながら、周囲の人からは学ぶ。取引先が語る謙虚さに加えて、本人が卒業生に伝えたこの考え方にも、新CEOの人柄が表れているように思えます。

Source:ApplePenn EngineeringFinancial Times9to5Mac

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