ノートPCまで充電できる高出力な充電器は、どうしても厚みが出がちです。バッグの小さなポケットには入らず、収納場所にも毎回困ります。そんな不満に応える1台を見つけました。
今回ご紹介するのは、UGREENの薄型充電器「UGREEN Nexode Air 65W Slim」です。厚さ14.5mmのスリムなボディにUSB-C×2+USB-A×1の3ポートを搭載し、最大65W出力でスマホからノートPCまで充電できます。
「充電器はスリムなほうがいい、でもポートは減らしたくない」という方にぴったりな充電器。本記事では実測データを交えつつ、この1台で何がどこまでできるのかを詳しく見ていきます。ぜひ参考にしてみてください!
👍 おすすめポイント
- 厚さ14.5mm・実測103.63gの薄型軽量ボディ
- USB-C×2+USB-A×1の3ポートで小物までカバー
- 14インチMacBook Proを実測約63Wで充電できる性能
- PPS・AVS対応で幅広い急速充電規格をカバー
👎 気をつけたい点
- 「65W」が出るのはUSB-C1に1台だけつないだとき
- USB-C2+USB-Aの同時使用は合計15W
- 65Wの連続出力は温度制御により50Wに低下
- USB-Cケーブルは別売(65Wには5A対応品が必要)
製品の仕様

UGREEN Nexode Air 65W Slimの主なスペックは以下のとおりです。
| 製品名 | UGREEN Nexode Air 65W急速充電器Slim(型番:X865) |
|---|---|
| 入力 | AC 100-240V 50/60Hz 1.8A Max |
| ポート構成 | USB-C × 2、USB-A × 1 |
| USB-C1出力 | 最大65W(5V⎓3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.25A) |
| USB-C2出力 | 最大30W(5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓2.5A / 15V⎓2A / 20V⎓1.5A) |
| USB-A出力 | 最大22.5W(5V⎓3A / 9V⎓2A / 12V⎓1.5A / 10V⎓2.25A) |
| 合計出力 | 最大65W |
| 電源プラグ | 折りたたみ式 |
| サイズ | 84.3 × 53.3 × 14.5mm |
| 重量 | 108±10g(実測103.63g) |
| カラー | グレー |
| パッケージ内容 | 充電器本体、取扱説明書 |
| 保証 | 24ヶ月 |
| 価格(税込) | 5,780円(2026年7月時点・UGREEN公式) |
仕様面で注目したいのは、ポートごとの充電性能の違いですね。USB-C1は単独で最大65W、USB-C2は最大30W、USB-Aは最大22.5W。ノートPCなどの大型デバイスはUSB-C1につなぐのが基本です。
複数ポートの同時使用時は、出力が次のように変わります。
- USB-C1 + USB-C2:45W + 20W
- USB-C1 + USB-A:45W + 18W
- USB-C2 + USB-A:2ポート合計で15W
- 3ポート同時:USB-C1が45W、残り2ポートで合計15W
つまり、65Wをフルに使えるのはUSB-C1に1台だけつないだときです。2台目をつないだ時点で、USB-C1は45Wになります。
なお、USB-Cケーブルは付属していません。65Wのフルパワーで充電するには、5A対応(eMarker内蔵)のUSB-Cケーブルを用意しておきましょう。いわゆる60Wケーブル(上限3A)では、65W出力時の20V⎓3.25Aを流しきれないためです。
私は「Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル(240W対応)」を使っています。シリコン素材で扱いやすくおすすめ。お探しの方はチェックしてみてください。
製品の外観とサイズ
続いては、UGREEN Nexode Air 65W Slimの外観やサイズ感を、写真を中心にご紹介していきます。

パッケージの中身は、充電器本体と取扱説明書のみのシンプルな構成です。縦横のサイズは84.3 × 53.3mmで、クレジットカードとほぼ同じ大きさ。実測でも84.4 × 53.3mmと、公称値との差はごくわずかでした。そこに厚さ14.5mmが加わった、平たいカードケースのような形状です。


本体はメタル調のグレーで、前面の上部3分の1ほどに細かい溝のテクスチャが入った2トーンのデザイン。側面には光沢のあるパネルが貼られており、価格以上に高級感のある仕上がりです。

ポートは短辺側の面に一列で、左からUSB-A、USB-C2、USB-C1の並びです。USB-C1にはノートPCとスマホ、USB-C2にはスマホのアイコンが刻印されています。

背面には各ポートの定格が刻印されています。菱形のPSEマークや届出事業者名(株式会社ユーグリーン・ジャパン)の表記も入っており、日本向けの正規品として安心できる作りです。

電源プラグは折りたたみ式で、バッグの中で他の荷物を傷つける心配もありません。




iPhone 17に重ねると、背面の半分ほどに収まる大きさです。11インチiPad Airや14インチMacBook Proと重ねてみると、その小ささがいっそう際立ちますね。



MacBook Airの高速充電に使われる「Apple 70W USB-C電源アダプタ」と並べると、形の違いは写真のとおりです。重量も実測で103.63g対164.88g。本製品のほうが約61g軽く、それでいてポートは3つあります。
バッグの隙間に収まる薄さ
UGREEN Nexode Air 65W Slimの最大の魅力は、なんといってもこの薄さです。

一般的な65Wクラスの充電器はキューブ型が多く、バッグの中で場所を取りがちです。本製品は厚みがないぶん、ノートPCバッグの小さなポケットにすっぽり収まってくれます。「バッグやポケットへの収まりの良さ」は、持ち運ぶ上でが決まるのは、地味にありがたいポイントです。
もっとも、「薄型の65W充電器」自体は他社にもあり、2ポート構成ならさらに薄い12mm台の製品も存在します。本製品の強みは、薄型のままUSB-Aを含む3ポートを載せていること。USB-Aケーブルで充電する機器がまだ手元にある方には、この1ポートの差が効いてきます。
スマホからMacBookまで、これ1台でカバー
充電性能も見ていきましょう。急速充電規格の対応はポートで異なります。USB-C1はUSB PDに加えて、PPS(Programmable Power Supply)が5〜11V/3Aと5〜21V/3Aの2レンジ、AVSも9〜20Vをカバー。PPSの上限が21Vま対応ですので、Androidスマホの急速充電にも最適です。


ポートごとのPDO(対応する電圧・電流の組み合わせ)をテスターで見ると、本体の仕様表記どおりの値が並んでいました。USB-C2はPPSが5〜11V/2.75Aまでで、単独なら最大30W。iPhone 17シリーズの高速充電の条件(40W以上)には一歩届きませんが、ふだんのスマホ充電には十分な出力です。

14インチMacBook ProをUSB-C1につなぐと、実測で約63Wが出ていました。この薄さでMacBook Proまで実用速度で充電できるのは頼もしいですね。96Wの高速充電まではできませんが、ふだんの充電や作業しながらの給電には必要十分な出力です。13インチ/15インチMacBook Airの充電なら、さらに余裕があります。
2ポート同時使用時の配分は、配分は45W + 20Wとなります。タブレット+スマホの組み合わせはもちろん、45WあればMacBook Air+スマホ/タブレットの同時充電も可能ですね。
あとうれしいのは、3ポートすべてを使ってもUSB-C1の45Wが維持されることです。あとからイヤホンなどの小物を挿しても、ノートPC側の充電が極端に遅くなる心配はありません。
65W連続出力の実力を電子負荷でテスト
薄型の充電器で気になるのが、「高出力をどこまで維持できるのか」です。電子負荷を使って、定格の95%(20V・3.0875A)を連続で引き続けるテストを行いました。負荷側の実測はおよそ61Wです。

結果は上のとおりで、約61Wを22分10秒維持したところで、本体温度77.4℃に達して出力が停止しました。電圧の落ち込みはほとんどなく、止まるまでの出力は安定していました。

小型・薄型のボディだけに、フルパワー付近での発熱はかなりあります。サーモグラフィーで見ると、熱は本体の中央部に集中していました(画像は74.9℃時点のもの)。
ここで補足しておきたいのは、「22分で充電が止まる充電器」ではないということです。本製品は温度が上がると出力を65Wから50Wへ絞ろうとします。ところが電子負荷は設定した電流を引き続けるため、この絞り込みに追従できず、保護が働いて止まるわけです。ノートPCなどの実際のデバイスなら、絞られた出力に合わせて充電が続きます。

テスターでも、65Wから50Wのプロファイル(20V⎓2.5A)への切り替わりを確認できました。充電が途切れるわけではないので、実用上の心配はいりません。
とはいえ、65Wの連続出力が前提になる使い方には向いていません。高負荷な作業を続けるノートPCの電源として常用するなら、出力に余裕のある100Wクラスの充電器がおすすめです。
気になるポイントは?
UGREEN Nexode Air 65W Slimを使ううえで、注意しておきたいポイントをまとめます。
まず、購入前に押さえておきたいのが出力の配分です。本製品は「65Wの3ポート充電器」というより、「単独なら65W、同時なら45W + α」の充電器。2台同時ならUSB-C1は45W(もう1台は20Wまたは18W)、3台なら合計60Wが上限です。
USB-C2とUSB-Aの組み合わせにも注意が必要です。この2ポートは合計で15Wを分け合うため、それぞれ15Wずつ出るわけではありません。スマホ2台をこの2ポートで急速充電するような使い方には不向きで、イヤホンやスマートウォッチなど小物用に割り当てるのが現実的です。
ケーブルが付属しない点も、はじめての1台として買う方にはハードルになります。仕様の項でも触れたとおり、65Wには5A対応ケーブルが必要です。手持ちがなければあわせて用意しておきましょう。
置き場所によっては、本体の大きさも気になるかもしれません。84.3 × 53.3mmと面で場所を取るため、電源タップでは挿し込み口の間隔や向きによって、本体が隣の口にかかって塞いでしまうことがあります。プラグが回転しない仕様も含めて、据え置きで使う場所との相性は確認しておきたいところです。

そして先ほど実測で見たとおり、65Wの連続出力は温度制御によって50Wへ絞られます。断続的にデバイスを充電する分には問題ありませんが、常時フルパワーを引き出し続ける使い方は、本製品の守備範囲外と考えたほうがよいでしょう。
レビューまとめ
UGREEN Nexode Air 65W Slimは、「最薄」でも「最軽量」でもありません。その代わり、厚さ14.5mmの薄型ボディにUSB-Aを含む3ポートをまとめた、持ち歩き特化の充電器です。
向いている人
- 充電器をバッグのポケットに収めたい方
- ノートPC+スマホ+イヤホンを1台でまかないたい方
- USB-Aで充電する機器がまだ手元にある方
- Switch 2用に薄い充電器を探している方
向いていない人
- 充電するデバイスが1台だけの方 ⇒ 1ポートで約73gの「Nexode Air 65W(非Slim)」が軽くてケーブル付属
- 65Wの連続出力を常用する方 ⇒ 出力に余裕のある100Wクラスがおすすめ
- USB-Aが不要でとにかく薄さ優先の方 ⇒ 12mm台の2ポート薄型モデルという選択肢も
2台目をつないだら45W、連続出力では50Wと、「65W」の額面どおりにいかない場面はあります。とはいえ、この薄さで3ポートを持ち歩けて、重さは実測103.63g。Apple純正の70Wアダプタより約61g軽いのですから、充電器を毎日持ち歩く人にはそれだけで選ぶ理由になります。持ち歩く充電器を1つにまとめたい方は、ぜひチェックしてみてください!