iPhone 18 ProのA20 Proは「18%高速・30%省電力」との噂

iPhone 18 ProのA20 Proは「18%高速・30%省電力」との噂

9月に発表されると噂されている「iPhone 18 Pro」や折りたたみ式の「iPhone Ultra」には、新型チップ「A20 Pro」が搭載されるとみられています。

そのA20 Proについて、「性能は18%前後向上し、消費電力は30%前後下がる」という情報が広まっています。ただ、投稿の原文を読むと、この数字はチップの実力を測ったものではなく、製造プロセスの一般的な数値として書かれたものでした。A20 Proの新情報とは言い切れません。

「18%高速・30%省電力」はTSMCの数値に近い

情報の発信元は、中国のSNS・Weiboで活動するリーカーのFixed Focus Digital(定焦数码)です。フォロワーは246万人で、海外のAppleメディアもたびたび引用しています。一方、8月上旬には「iPhone 17が8月10日に値上げされる」という噂を伝え、実際には外れています。

8月15日の投稿の内容は、AppleがTSMCの2nmプロセスを最初に使う権利を確保したというもの。2nmは、Appleのチップの製造を担う同社の最新世代です。投稿はサプライチェーン筋の情報として、2nmの目玉は18%前後の性能向上と30%前後の消費電力低下とのこと。

この数字は、海外の報道で「A20 ProはA19 Proより18%高速・30%省電力」というチップの世代間比較として広まりました。しかし、原文にA20 ProやA19 Proという言葉は出てきません。数字はあくまで、2nmという製造技術の特徴として書かれています。

しかも、この数字はTSMCの公表値とよく似ています。TSMCは2nmプロセスについて、3nm世代と比べて「同じ消費電力なら10〜15%高速、同じ性能なら25〜30%低消費電力」と説明してきました。性能の18%はこの範囲をやや上回り、消費電力の30%は上限どおりです。

TSMCが示すのは「速さか省電力のどちらか」で、投稿のように両方を同時に達成するとは言っていません。それでも、数字の並びはTSMCの説明をなぞったように見えます。

つまり今回の情報は、A20 Proそのものを測った数字というより、2nmの一般的な数値がチップの性能向上として伝わったものの可能性があります。

なお、2nmが採用されれば、iPhoneのチップとしては初めてです。スマートフォン用の2nmチップ自体は、Samsungが昨年12月に発表した「Exynos 2600」が先行しています。

チップの製造コストはどこまで上がるか

投稿は性能のほかに、コストにも触れています。具体的な数字はないものの、2nmへの移行でAppleの調達コストはかなり上がるとしています。

実際、今年1月には、iPhone 18 Pro向けのA20の製造単価が1個あたり280ドルと、A19より8割ほど高くなるとの試算も伝えられていました。

コストが上がる要因は、チップだけではありません。iPhone 18 Proをめぐっては、メモリ価格の高騰でコストがさらに増えるという指摘もあります。12GBのDRAMのコストが約39ドルから145ドルへ上がる、部品コスト全体が前年より4割近く増える、といった試算がそれぞれ出ているほか、チップを完成させるためのDRAMが足りず、A20 Proが完成前のままTSMCに滞留しているとの報道もありました。

新型iPhoneの値上げについては、主にProモデルを対象に100〜300ドルの幅で予想が分かれています。日本の税込価格に直すと、100ドルはおよそ18,000円に相当する計算です。一方で、AppleはMacのときと同じようにコスト増の一部を自社で吸収し、値上げ幅を抑えるという見方もあります。

投稿の内容が正しいかどうかは、9月に見込まれる発表イベントでわかります。ただ、Appleが発表で使う性能の数字は年によって違い、A19 Proのときは冷却機構と組み合わせた「最大40%高い持続性能」でした。今回の「18%」がそのまま登場するとは限りません。

参考:Fixed Focus Digital(Weibo・原文)

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