iPadにアップルケアは必要か?入るべき人・不要な人を解説

iPadにアップルケアは必要か?入るべき人・不要な人を解説(アイキャッチ)

iPadを買うときに悩むのが、「AppleCare+(アップルケアプラス)に入るか入らないか」の選択ではないでしょうか。「入っておけば安心だけど安くないし……」と、なかなか決められない人も少なくないかと思います。

私はこれまで10台近くのiPadを購入してきましたが、私の選択としては、すべて「AppleCare+入らない」でした。いまのところ「入っておけばよかった」と後悔したことはありません。

とはいえ、これはあくまでも結果論です。運悪く落として画面を割っていたら、「AppleCare+に入っておけば……」と嘆いていた可能性も十分ありました。

私の考えは、「基本的には不要だけど、入るのが正解な人も確実にいる」というものです。本記事では、AppleCare+で何が変わるのか、料金と修理費の実額、そして加入すべきかどうかの判断ポイントを整理しました。iPadを買ったばかりで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

なお、本記事は「AppleCare+ for iPad」を対象としています。iPhone向けの保証については「iPhoneにアップルケアは必要か?」をご覧ください。

iPadのAppleCare+が「アリ」な人「ナシ」な人

AppleCare+が必要かどうかは、iPadの機種と使い方によって変わります。最初に、「アリ」な人と「ナシ」な人をまとめました。

「アリ」な人

  • 高額なiPad ProやiPad Airを買う
    ⇒ 未加入の修理費は13インチiPad Proで約20万円。本体価格に迫る金額になり得る。
  • 毎日持ち出す、外で使うことが多い
    ⇒ 落下や水濡れのリスクが高い使い方。過失による損傷・故障は標準の1年保証の対象外。
  • 子どもが使う
    ⇒ 「落とす前提」で考えるなら、回数無制限で安く修理できる安心感は大きい。
  • 万が一にも高額な修理費用は避けたい
    ⇒ 安心をお金で買っておく、というのも正解。

「ナシ」な人

  • 自宅での据え置き利用が中心
    ⇒ 落下・水濡れの機会が少なければ、保証の出番もそれだけ減る。
  • 保護ケースやフィルムでしっかり対策する
    ⇒ 損傷の確率そのものを下げられる。
  • 価格が手頃なiPad(無印)やiPad miniを買う
    ⇒ 修理費も相対的に低く、「壊れたら実費」の覚悟がしやすい価格帯。
  • 万が一の修理費用を覚悟できる
    ⇒ 私はこのタイプ。

ここから先は、この分かれ目を判断するためのポイントを順番に見ていきます。

AppleCare+で何が変わる?1年保証との違い

iPadには、もともと標準の保証が付いています(Apple製品1年限定保証)。まずはその標準の保証とAppleCare+の違いから整理しましょう。

AppleCare+(公式ページ)
出典:Apple

もともと付いている保証では「落下・水濡れ」に備えられない

iPadには、購入日から1年間の「Apple製品1年限定保証」と、90日間の無償テクニカルサポートが最初から付いています。

ただし、この1年保証が対象とするのは、あくまでも材質・製造上の問題による故障です。保証書には、対象外となるものとして次のように明記されています。

事故、不適切な取り扱い、誤用、火事、地震またはその他の外的要因による損傷。

つまり、うっかり落として画面を割っても、飲み物をこぼしても、1年以内であろうと保証は効きません。全額自己負担です。

AppleCare+で追加されるもの

AppleCare+ for iPadに加入すると、次の内容が追加されます。

  • 保証とテクニカルサポートの延長
  • 過失や事故による損傷への修理サービス(割安なサービス料で修理可能)
  • バッテリー最大容量が80%未満になった場合の無償交換
  • Apple Pencil 1本とApple製iPad用キーボード1台も保証対象に
  • 交換機を先に受け取れる「エクスプレス交換サービス」

一番大きいのは、1年保証では対象外だった「落下・水濡れなどの事故」に備えられることです。保証期間中なら回数の制限なく、割安なサービス料で修理に出せます。

盗難・紛失は対象外

ひとつ注意したいのが、盗難・紛失です。

iPhone向けのAppleCare+には「盗難・紛失プラン」が用意されていますが、iPad向けにはありません。AppleCare+に入っていても、iPadを盗まれたり失くしたりした場合の補償はないということです。

持ち出しが多く盗難・紛失にまで備えたい方は、後述するキャリアの補償サービスなど、別の選択肢を検討する必要があります。

料金と「壊れたときの実額」

続いては、具体的な金額の話です。AppleCare+の料金と、未加入で壊したときの修理費を並べてみると、損得の構図が見えてきます。

AppleCare+ for iPadの料金

AppleCare+ for iPadの料金は、モデルによって変わります。

モデル一括払い(2年間)月払い
iPad(A16)10,800円550円
iPad mini(A17 Pro)10,800円550円
11インチiPad Air(M4)12,800円650円
13インチiPad Air(M4)16,800円850円
11インチiPad Pro(M5)22,800円1,150円
13インチiPad Pro(M5)26,800円1,350円

月払いを2年間(24か月)続けると、一括払いより2,400〜5,600円ほど高くなります。2年で使い切るつもりなら一括払いのほうがお得です。

加入中に修理へ出すときは、損傷の内容に応じたサービス料がかかります。

損傷の種類AppleCare+サービス料
画面のみの損傷3,700円
その他の損傷(水濡れなど)12,900円
Apple Pencil/iPad用キーボードの損傷3,700円

未加入だと修理にいくらかかる?

一方、未加入のiPadを壊すと、修理は実費です。Apple公式の修理見積もり金額(保証対象外・「その他の損傷」)は次のとおりです(Wi-Fiモデル・2026年7月時点)。

モデル保証外修理(その他の損傷)
iPad(A16)64,800円
iPad mini(A17 Pro)73,800円
11インチiPad Air(M4)95,300円
13インチiPad Air(M4)120,400円
11インチiPad Pro(M5)173,100円
13インチiPad Pro(M5)199,100円

iPadの保証外修理は基本的に本体交換です。Apple公式の修理メニューにも「その他の損傷」と「バッテリー修理」の2つしかなく、iPhoneのように「画面だけ修理して済ませる」とはいきません。もっとも手頃なiPad(A16)でも6万円台、13インチiPad Proに至っては約20万円と、新品がもう1台買えてしまう金額です。

なお、これはあくまでも目安で、最終的な金額は診断・検査のうえで確定します。Apple正規サービスプロバイダ(カメラのキタムラなど)は料金を独自に設定しているため、店舗によって金額が前後することもあります。AppleCare+のサービス料(3,700円/12,900円)は、どこで修理しても同額です。

損得シミュレーション

料金と修理費が出そろったところで、「2年間でどう壊すと、損得がどう動くのか」を計算してみました(一括払い+サービス料 vs 未加入の修理費。Wi-Fiモデル・2026年7月時点)。

2年間の使い方AppleCare+加入未加入
iPad(A16)・一度も壊さない10,800円0円未加入が10,800円お得
iPad(A16)・画面割れ1回14,500円64,800円加入が50,300円お得
iPad mini(A17 Pro)・画面割れ2回18,200円147,600円加入が129,400円お得
13インチiPad Air(M4)・水濡れ1回29,700円120,400円加入が90,700円お得
13インチiPad Pro(M5)・水濡れ1回39,700円199,100円加入が159,400円お得

2年間まったく壊さなければ加入料金は掛け捨て。一度でも壊せば、数万〜十数万円の差で加入に軍配が上がります。

結局のところ、「2年のあいだに一度でも壊すかどうか」に尽きます。そして、その確率は使い方(持ち出しの頻度、使う人、保護対策)によって大きく変わります。冒頭の「アリ」な人「ナシ」な人は、まさにこの分かれ目をまとめたものです。

それでも私が入らない理由

ここまでの数字を見て、「やっぱり入っておいたほうがいいかも」と感じた方も多いはずです。実際、安心が買えるのは事実です。

それでも私が加入しないのは、「実際に使う可能性が低い保証にお金を払うのはもったいない」と考えているからです。

これまで10台近くのiPadを未加入で使ってきて、それで困った経験がありません。仮にすべてのiPadでAppleCare+に加入していたら、現行の最安料金(10,800円)で単純計算しても、10万円を超える保証料を払っていたことになります。壊さなければ、まるごと掛け捨てです。

保護ケースやガラスフィルムを付ければ、損傷の確率そのものを下げることもできます。そのうえで私は、「壊れたら実費を払う」という覚悟の側を選んできました。

ただ、繰り返しになりますが、これは結果論でもあります。高額な修理費用が発生して「入っておけばよかった」と嘆く世界線もあり得ました。高額な修理費用のリスクを確実に避けたいなら、AppleCare+に加入しておくのがベストです。ここは考え方の問題で、どちらを選んでも正解だと思います。

ちなみに、AppleCare+に含まれる無償のテクニカルサポートは、使い方次第で元が取れる可能性があります。この手のサポートサービスは本来高額なもの。操作や設定を気軽に相談したい方にとっては、修理保証とは別の価値があります。

入る前に知っておきたい注意点

加入するにしても見送るにしても、知っておきたい注意点が4つあります。

加入できるのは購入後30日以内だけ

AppleCare+に加入できるのは、iPadの購入時または購入後30日以内です。30日を過ぎると加入できません。

「使ってみてから決めよう」と思っているうちに期限が過ぎてしまった、というのはありがちな失敗です。迷っている方も、判断のタイムリミットだけは覚えておいてください。

無料バッテリー交換の「80%未満」はハードルが高い

AppleCare+の保証期間中にバッテリー最大容量が80%未満まで下がると、無料でバッテリーを交換してもらえます。

ただ、この「80%未満」という条件がなかなか厳しく、2年以内に到達するのは現実的に難しい印象です。私が2024年5月に購入した13インチiPad Pro(M4)は、2年あまり使った2026年7月時点で最大容量93%。80%までは、まだだいぶ距離がありますね。

13インチiPad Pro(M4)のバッテリー最大容量表示(93%)
2年強で100%→93%

月払いで3年目以降も継続すれば無償交換のチャンスは増えますが、その分の保証料も積み上がっていきます。「バッテリー交換が目的」での加入は、あまりおすすめできません。ちなみに未加入のバッテリー交換は20,800〜34,400円です。

「画面のみ3,700円」には条件がある

サービス料の安い「画面のみの損傷(3,700円)」が適用されるのは、画面以外に損傷がない場合だけです。筐体の湾曲やへこみを伴うと「その他の損傷(12,900円)」の扱いになります。

また、画面のみの損傷でも、交換機を先に受け取れるエクスプレス交換サービスを選ぶと12,900円のほうが適用されます。「画面割れなら必ず3,700円」ではない点は、覚えておきましょう。

ネットの古い情報に注意

AppleCare+は近年、制度が大きく変わりました。検索すると古い情報も混ざっているので注意してください。

  • 「過失・事故の修理は2回まで」⇒ 現在は回数無制限
  • 「iPadの事故修理は一律4,400円」⇒ 現行モデルは画面のみ3,700円/その他12,900円
  • 「iPadでは画面のみ修理を選べない」⇒ 2024年5月以降発売のモデルで選べるように

いずれも旧規約時代の情報です。この記事の内容も、時間が経てば古くなります。加入前にはApple公式のAppleCare+ページで最新の条件を確認してください。

それでも心配なら、月額を抑える選択肢もある

「AppleCare+は見送りたい。でも、まったくの無防備は不安……」という方もいるでしょう。

先に書いたとおり、確実に備えるならAppleCare+がベストです。そのうえで、もう少し低コストな備え方も紹介しておきます。

モバイル保険、月額700円で3台まで

私がAppleCare+の代替として挙げたいのが、「モバイル保険」です。

モバイル保険公式ページ
モバイル保険

月額700円(非課税・2026年7月時点)で、主端末1台と副端末2台の合計3台を登録できます。画面割れや水濡れ、故障、盗難などを対象に、主端末は年間最大10万円まで補償され、免責金額はありません。iPadのほか、iPhoneやApple Watch、AirPodsなど無線通信できるデバイスなら幅広く登録できます。

「iPadを主端末に、iPhoneとイヤホンを副端末に」といった具合に、1つの契約で複数デバイスの修理費に備えられるのが強みです。AppleCare+を複数デバイスで契約すると保証料がかさみますが、モバイル保険なら月700円で済みます。

ただし、手厚さではAppleCare+に届きません。

  • 修理費は一度立て替えて、あとから保険金を受け取る方式(iPadはキャッシュレス修理の対象外)
  • 盗難や修理不能の場合の上限は主端末で25,000円と低め
  • 置き忘れなどの紛失は対象外
  • 登録できるのは原則、取得から1年未満の端末

このあたりを許容できるなら、コスパの良い備え方です。「複数のデバイスの修理費を、安くまとめてカバーしたい」という方は検討してみてください。

\ 月額700円で3台の修理費用に備える! /

そのほかの選択肢

このほかにも、iPadの故障に備える方法はいくつかあります。

  • キャリアの補償サービス
    ⇒ ドコモ・au・ソフトバンクでiPadを買うなら、購入時にAppleCare+そのもの、またはAppleCare Servicesを含む補償に加入できます。特にauの「故障紛失サポート ワイド with AppleCare Services & iCloud+」は、AppleCare+では対象外の紛失・盗難までカバーします(月額970円〜・2026年7月時点)。
  • クレジットカード付帯の保険
    ⇒ カードによってはショッピング保険などが使える場合があります。ただし「スマホ保険」はスマートフォン限定でiPadが対象外のことも多く、約款の確認が必要です。
  • 家電量販店の延長保証
    ⇒ 対象は主に自然故障で、落下や水濡れは対象外の場合がほとんど。AppleCare+の代わりにはなりにくいです。

それぞれ守備範囲が異なるので、「何に備えたいのか」を先に決めてから選ぶのがポイントです。

まとめ:AppleCare+が必要かは「機種の値段」と「使い方」で決まる

本記事では、「iPadにアップルケアは必要か?」をテーマに、AppleCare+ for iPadの内容と料金、判断の分かれ目を整理しました。

  • 標準の1年保証は、落下・水濡れなどの事故、過失による損傷・故障は対象外。
  • 未加入の修理費は約6.6万〜20万円。高額モデルほどAppleCare+の優先度は上がる。
  • 2年間で一度でも壊せば加入のほうがお得な計算になる。壊さなければ払い損。
  • iPadに盗難・紛失プランはない。
  • 加入するなら購入後30日以内。あとから入ることはできない。

私自身は、これからも加入しないと思います。ただそれは「壊れたら実費を払う」と覚悟したうえでの選択であって、安心を優先してAppleCare+に加入するのも間違いなく正解です。

購入から30日という期限のなかで、ご自身のiPadの価格と使い方をあらためて見直してみてください。それが答えになるはずです。

よくある質問

iPadを買ったあとからでもAppleCare+に加入できる?

できます。購入後30日以内なら、iPadの「設定」>「一般」>「AppleCareと保証」やAppleオンラインストアから加入できます。30日を過ぎると加入できません。

AppleCare+の修理は何回まで使える?

回数制限はありません。以前は「2回まで」の制限がありましたが、現在の規約では保証期間中なら回数無制限でサービスを受けられます。

Apple PencilやiPad用キーボードも保証される?

保証されます。iPad本体に加えて、Apple Pencil 1本とApple製iPad用キーボード1台が対象です。ただし修理は本体とは別のサービスイベント扱いで、1回につきサービス料3,700円がかかります。

一括払いの2年間が終わったら延長できる?

保証終了から45日以内なら、月払いの新しいプランで延長できる場合があります。詳しくは「AppleCare+の保証を2年経過後も延長する方法」で解説しています。

月払いと一括払いはどっちが得?

2年で使い切るなら一括払いです。月払いは2年換算で2,400〜5,600円ほど高くなります。ただし月払いは自動更新で3年目以降も続けられるので、「長く使うかもしれない」なら月払いを選ぶ手もあります。

途中で解約したら返金される?

月払いはいつでも解約でき、以降の支払いが止まります。一括払いは、購入から30日以内なら全額、30日を過ぎても残りの期間に応じた返金を受けられる場合があります(利用済みサービスの分は差し引かれることがあります)。

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